髙田織物株式会社が創る新たな畳縁(たたみべり)の世界!伝統を次世代に繋ぐ取り組み

髙田織物株式会社 代表取締役 髙田尚志さんインタビュー
画像引用元:髙田織物株式会社
目次
introduction
画像引用元:髙田織物株式会社
岡山県倉敷市に本社を構える「髙田織物株式会社」は、畳縁(たたみべり)の生産で国内シェアの約4割を誇る老舗企業です。伝統的な畳縁の製造だけでなく、ハンドメイド素材や雑貨としての新たな展開にも力を入れています。また、持続可能な社会の実現に向け、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みも積極的に行っています。
畳縁といえば、畳の端を飾る細い布というイメージが強いですが、「髙田織物株式会社」ではその概念を大きく変え、畳縁の新たな可能性を追求し、ハンドメイド用の素材や雑貨としての展開を行うことで、伝統産業の枠を超えた価値創造を実現しています。
今回は、6代目代表取締役の髙田尚志さんに、ものづくりへの想いやSDGsの取り組みについてお話を伺いました。
畳縁の新たな可能性——伝統文化からポップカルチャーへ
画像引用元:髙田織物株式会社
– 髙田織物株式会社さんの企業ビジョンにはどのような想いが込められているのでしょうか?
髙田さん:
私たちは企業ビジョンとして「伝統文化からポップカルチャーへ」を掲げています。畳や畳に対するイメージを変えることで伝統を繋ぎ、世代や国境を超えたポップカルチャーへと昇華することで、明るい社会の実現に寄与したいと考えています。
畳縁の端材を活かした新たな試み
画像引用元:髙田織物株式会社公式Instagram
– 畳縁の製造とエコツーリズムを結びつけた取り組みについて教えてください。
髙田さん:
基幹産業である畳縁を届けるためには、連続した長い生地を織る必要がありますが、その過程でどうしても端材が出てしまいます。以前はその端材を廃棄していましたが、用途を変えることで新しい商品を生み出しています。また、それらの端材を用いたワークショップを開催しています。
畳縁の機能性と環境への貢献——髙田織物の取り組み
画像引用元:髙田織物株式会社
– 畳縁の製造や販売において、資源を有効に活用するための工夫について教えてください。
髙田さん:
先ほどの畳縁の端材の再利用や、端材を用いたワークショップにに加えて、畳縁が畳にもたらす、機能的な価値を届けていくことも大切にしています。
– 畳や畳縁が環境に与える影響についても教えてください。
髙田さん:
高気密・高断熱な住宅やカーボンニュートラルの実現に向けて、畳がもたらす断熱効果、或いは、畳縁の付いた畳が、畳のメンテナンスをしていく上で重要な役割を果たしていることも届けていくようにしています。
持続可能なものづくりを目指した髙田織物株式会社のSDGsへの取り組み
画像引用元:髙田織物株式会社公式Instagram
– SDGs達成に向けて、特に注力している目標や課題について教えてください。
髙田さん:
何を作るかよりも、どのように作るかを大切にしています。人口減少が進む地方のまちで、持続的に商品を供給していくためには就労環境の整備や、仕入先様との共存の在り方を模索していく必要があると思っています。
– 持続可能な商品づくりを実現するために、特にこだわっていることはありますか?
髙田さん:
無理強いをする中で生まれた商品ではなく、互いの立場を尊重した関係の中から生まれた商品こそが、真にお客様に届ける価値のある製品であると考え、取り組んでいます。
畳縁の魅力を体感する工場見学とワークショップの取り組み
画像引用元:髙田織物株式会社公式facebook FLAT
– 工場見学ではどのようなことを体験できますか?
髙田さん:
工場見学では、畳縁がどのように作られているのか、伝統的な技術を実際に見ることができます。
– 工場見学以外にも体験できるプログラムはありますか?
髙田さん:
工場見学の後には、出来上がった製品を使ったミニ畳作りのワークショップを行ったり、催事などでも体験イベントを実施しています。
画像引用元:髙田織物株式会社公式facebook FLAT
– この取り組みを通じて大切にしていることは何ですか?
髙田さん:
畳縁という素材が広く認知されなければ、新しい展開は期待できません。そのため、これまで届けられなかった層にも知ってもらえるよう、タッチポイントを増やすことを大切にしています。
伝統を未来へつなぐために畳縁が伝える日本文化の魅力と変化を受け入れる大切さ
画像引用元:髙田織物株式会社公式facebook FLAT
– 「伝統を守る」という言葉をよく耳にしますが、その考えについてどう思われますか?
髙田さん:
「伝統を守る」とよく言われますが、その考えを改めることが大切だと思います。守るための伝統は固定概念に縛られてしまい、発展性がないと考えています。
– 伝統を次の世代へつなげるために、重要だと考えていることは何ですか?
髙田さん:
伝統の良い部分を受け継ぎながらも、新しさを加えていくことができなければ、担い手が育たず、結果として衰退してしまうと考えています。
画像引用元:髙田織物株式会社
変化する時代の中で、新しい価値を生み出す髙田織物株式会社の挑戦
画像引用元:髙田織物株式会社公式Instagram
– 人口減少や市場の縮小について、どのように考えていますか?
髙田さん:
人口減少が進むとマーケットが小さくなると悲観的な見方をされる方も多いです。また、外から見れば衰退しているように見える産業に従事している方と話すと、昔の良かった時代の話をよく耳にします。ですが、それらの声に深く傾聴し、納得することは良くないことだと思っています。
– 時代の変化の中で、どのような考え方を大切にしていますか?
髙田さん:
世の中にはマイナスのキーワードもあれば、プラスのキーワード(時流)もたくさんあります。過去と比較して今を卑下する必要はなく、この時代にふさわしい商品やサービス、豊かに生きられる価値観の中で生きていくことが大切だと考えており、「髙田織物」は、その理念のもと、時代に合った商品やサービスの提供、そして豊かに生きられる価値観の追求をし続けています。
画像引用元:髙田織物株式会社公式Instagram
髙田織物株式会社・会社概要
社名 | 髙田織物株式会社 |
本社所在地 | 〒711-0904 岡山県倉敷市児島唐琴2-2-53 |
連絡先 | TEL:086-477-7162 FAX:086-477-6620 |
設立 | 昭和25年11月13日 |
代表者 | 代表取締役 髙田尚志 |
事業内容 | 細幅織物製造・販売(畳縁、デザインテープ、雑貨) |
公式サイト | https://ohmiyaberi.co.jp |
伝統と未来をつなぐ髙田織物株式会社のまとめ
画像引用元:髙田織物株式会社公式facebook FLAT
髙田織物株式会社は、畳縁の製造を通じて日本の伝統文化を支えてきました。しかし、その歩みは決して「守る」だけではなく、常に新たな価値を生み出す挑戦の連続です。畳縁をファッションやインテリアの一部として提案し、工場見学やワークショップを通じて、多くの人にその魅力を伝えています。
人口減少や市場の変化を悲観的に捉えるのではなく、「今」の時代に求められる商品やサービスを考え、新たな可能性を模索することを大切にしています。伝統の良さを活かしながらも、現代のライフスタイルに寄り添った商品開発に力を入れ、未来へとつながるものづくりを追求しています。
「伝統=古いもの」ではなく、「今の暮らしに合うもの」へと進化させることが、髙田織物のものづくりの基本。時代の流れを見極め、新しいデザインや使い方を生み出しながら、畳文化の可能性を広げています。
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