シンガポール旅行で使えるおすすめクレジットカード🇸🇬キャッシュレス事情やQRコード決済についても解説
シンガポールは世界から多くの人が訪れる人気の観光地ですが、空港やショッピングモール、屋台(ホーカー)などでクレジットカードが使えるかどうか気になる方は多いでしょう。
そこで今回はシンガポールにおけるクレジットカードやキャッシュレス事情、シンガポールで使うのにおすすめできるクレジットカードを理由も含めて紹介します。
またシンガポールでクレジットカードを使うメリットや注意点、プライオリティパスの有用性についても理解していきましょう。
目次
シンガポール現地のクレジットカード事情
シンガポールにおける通貨は国際的にも価値の高い「シンガポールドル」ですが、市民や観光客目線では現金払いよりもクレジットカードの方が使いやすくなっています。そこでまずは、シンガポール現地におけるクレジットカード事情について解説していきます。
シンガポールはキャッシュレス決済が90%以上
シンガポールはキャッシュレス決済の割合が日本よりも高く、今では現金よりも国民に浸透している決済方法となっています。この点についてタイを拠点とするメディアは次の情報を伝えています。
- キャッシュレス決済導入率が「97%」と東南アジアで最も高い
- 2026年にはデジタルウォレットの使用率がクレジットカード決済を追い抜く見込み
ちなみに日本のキャッシュレス普及率に関しては、2023年の調査によると「39.3%」です。元々日本は現金派が多く、現金が信頼できる通貨であるという背景も関係していますが、それでもシンガポールとは50%以上の開きがある点は驚きに値します。
シンガポールのキャッシュレス普及率が高い背景には、感染症の影響だけでなく、政府による「Hawkers Go Digital Programme(訳:屋台のデジタル化プログラム)」という取り組みも影響しています。
これはシンガポールの屋台におけるキャッシュレス決済を促進するものであり、キャッシュレスを導入した屋台に向けて国が手数料を負担したり、決済回数をクリアした場合にボーナスを支給するなどの取り組みも行っています。
シンガポールでは主要の国際ブランドが使える
シンガポールでは日本でも主要な、VISA・Mastercardブランドが多くの店舗で使用できます。複数のメディア・SNSにおいて「シンガポールでは現金を持ち歩く必要がほぼない」と伝えられているほど、クレジットカードの普及率の高さが理解できます。
注意点として、JCBブランドやAMEXはVISA・Mastercardよりも加盟店が少なく、特にDiners(ダイナース)は利用できる場所が少ないためおすすめしません。
いざというときに2マイもちがおすすめ
VISA・Mastercardブランド以外のクレジットカードでも使用できる店舗はあるため、シンガポールに持っていくこと自体は問題ありません。
しかし屋台(ホーカー)も含めてシンガポールの旅行を満喫するなら、VISA・Mastercardブランドのクレジットカードをメインにして2枚持ちするか、モバイル決済が可能なスマートフォンを持ち歩くことをおすすめします。
一部現金しか使えない場所があるので注意
ここまで解説したとおり、シンガポールはキャッシュレスが進んでおり現金を持ち歩かなくても問題ありません。ただし高齢者ほどキャッシュレス採用率が低いためか、一部の個人経営店舗や屋台においては現金しか使えません。
シンガポールで使えるおすすめのクレジットカード7選
次はシンガポールでの使用におすすめできる、7つのクレジットカードについてそれぞれ解説していきます。
三井住友カード(NL)
三井住友カード(NL)は、三井住友カード株式会社が発行するナンバーレスカードです。ナンバーレスカードとはカードの表面・裏面にカード番号やセキュリティ番号が記載されていないカードであり、特に海外ではカード番号の盗み見による不正利用などから身を守れるため、その時点で持って行くメリットがあります。
三井住友カード(NL)のメリット
シンガポールで三井住友カード(NL)がおすすめできる理由は、以下の3点です。
- 即時発行が可能
- 海外キャッシングに対応している
- 海外でも日本語のサポートを受けられる
シンガポールへの渡航日が迫っていても、三井住友カード(NL)は「即時発行」に対応しているため間に合わせられます。
ネット申し込みなら最短10秒でカード番号が発行されるため、カード番号を「Apple Pay」や「Google Pay」に登録するだけで、スマホでのコンタクトレス決済が可能になります。
ただし物理カードも申し込み日から最短3営業日程度で届くため、基本的には渡航の1週間前には手続きを完了させ、カードとスマホの2枚立てで行くことをおすすめします。
その他、三井住友カード(NL)には現地の提携ATMで現金を下ろせる「海外キャッシュサービス」や、現地で交通・ホテル予約に関するサポートを日本語で受けられる「VJデスク」が用意されているなど、メリットは豊富です。
年会費 | 無料 |
審査・発行時間 | 最短即日 |
還元率 | 0.5%~7.0% |
電子マネー | iD |
ブランド | VISA・Mastercard |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険:最高2,000万円 |
家族カード発行 | ◯ |
ETCカード発行 | ◯ |
海外キャッシング対応 | ◯ |
※最大7%内訳(通常ポイント0.5%+スマホのタッチ決済利用6.5%)
※商業施設内の店舗など、一部ポイント加算の対象とならない店舗があります。
※iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。
※一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。
その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。
上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。
※ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
※Google Pay™ で、Mastercard®タッチ決済はご利用いただけません。ポイント還元は受けられませんので、ご注意ください。
JCBカードW
次に紹介するのは株式会社ジェーシービーが発行する「JCBカードW」です。こちらはプロパーカードという、カードブランドが直接発行するカードのため信頼性が高く、またJCBならではの特典も満載です。
注目したい点は、当カードが加入年齢を「18歳から39歳」に限定している若年層向けカードである点です。とりわけシンガポールなど海外旅行・留学で見識を広めたい方におすすめであり、そのための特典・サポート体制も揃っています。
JCBカードWのメリット
JCBカードWがシンガポールで使うのに適している理由は、次の3点です。
- 海外にもある店舗でポイント還元率がUP
- ナンバーレスによりセキュリティを確保
- トラブル時の補償が充実している
JCBカードWは「Amazon.co.jp」や「セブンイレブン」「スターバックス」など、シンガポールにもある店舗で決済すると、ポイント付与率が大幅に上がります。また実店舗だけでなく、特定のネットショップも対象になります。
JCBカードWはセキュリティも確保されています。券面はナンバーレスであるため盗み見も防止できますし、3Dセキュア機能も標準装備されています。
また24時間・365日不正を検知するシステムが導入されているため、海外でリスクが高い不正利用リスクも軽減できます。
JCBカードWはトラブル時の補償もしっかりしています。年会費は無料ですが海外旅行傷害保険が付帯しており、費用をJCBカードWで支払った場合、怪我・病気になった場合に最大2,000万円まで補償が受けられます。
年会費 | 無料 |
審査・発行時間 | 最短即日 |
還元率 | 1.0%~10.5% |
電子マネー | QUICPay |
ブランド | JCB |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険:最高2,000万円 |
家族カード発行 | ◯ |
ETCカード発行 | ◯ |
海外キャッシング対応 | ◯ |
JCBゴールドカード
JCBゴールドカードは「JCBカードW」と同じ、株式会社ジェーシービーが発行するプロパーカードですが、名前の通り「W」よりもグレードが高くなっています。またこちらには「W」のような年齢制限は設けられておらず、誰でも加入が可能です。
JCBゴールドカードのメリット
JCBカードWがシンガポールでの使用に適している理由は、次の3点です。
- ラウンジやホテルで優待サービスを受けられる
- 国内の旅行傷害保険も付帯されている
- より高いランクへの招待を受けられる
JCBカードWには空港ラウンジサービスが付帯されており、国内の空港だけでなく海外の提携空港ラウンジも無料で利用できます。また軽食や飲み物、シャワーやスパが用意されたラウンジも「ラウンジ・キー」という特典により優待価格で利用できます。
補償に関しても一般カードより数段上です。JCBゴールドカードでは国内・海外両方の旅行傷害保険が付帯されていますし、最高500万円補償されるショッピングガード保険も、国内と海外の両方が対象です。
最大の利点といえるのが、より高いランクの「JCBゴールド ザ・プレミア」カードへのインビテーションを受けられる点です。より豪華な特典、高級店舗へのオンライン手配やプライオリティパス等のサービスが受けられます。
招待を受けられるのは2年連続で100万円以上の利用、および年間で200万円以上の利用がある人のみ、という条件があるものの、シンガポールへの渡航機会が多く、条件を容易に達成できる方には強くおすすめできます。
年会費 | オンライン入会のみ初年度無料 2年目以降11,000円 |
---|---|
お申し込み対象 | ・20歳以上(学生を除く)で安定継続収入のある方 |
発行ブランド | JCB |
保険 | <旅行傷害保険> ・海外:死亡・後遺障害の場合、最高1億円 ・国内:死亡・後遺障害の場合、最高5.000万円 <航空機遅延保険> ・海外:2〜4万円 ・国内:2〜4万円 <ショッピングガード保険> ・海外:最高500万円 ・国内:最高500万円 |
海外キャッシング | 可能 |
還元率 | 0.5%〜5% |
三菱UFJカード ニコス
次に解説する「三菱UFJカード ニコスは」三菱UFJニコス株式会社が発行する人気の高いクレジットカードです。年会費無料カードなので基本還元率は「0.5%」ですが、ローソンやセブンイレブンなどのコンビニを利用すると「5.5%」まで上がります。
三菱UFJカード ニコスのメリット
三菱UFJカードがシンガポールでおすすめできる理由は、次の2点です。
- 「楽Pay」による手数料ゼロでのリボ払いが可能
- 4つの主要ブランドに対応
- グローバルポイントは現地の買い物にも使える
三菱UFJカード ニコスは「楽Pay」という独自の支払い方法が便利です。楽Payを利用するとショッピングの利用分が自動的にリボ払いになりますが、設定金額範囲内であれば手数料が発生しないため、総支払額を抑えられます。
くわえてJCB・VISA・Mastercard・AMEXという主要な4つのブランドに対応しており、訪問する地域に合わせて適切なブランドを選択できます。特にシンガポールで利用するなら、冒頭で解説したとおり加盟店が多いVISAかMastercardブランドがおすすめです。
また当カードは海外の店舗でも国内と同様にポイントが貯められるうえに、貯めたポイントを海外でのショッピングに利用することも可能なため、無駄がありません。
年会費 | 永年無料 |
審査・発行時間 | 最短翌営業日 |
還元率 | 0.4%~5.5% |
電子マネー | QUICPay(Apple Pay) |
ブランド | VISA・Mastercard・JCB・AMEX |
付帯保険 | 海外旅行傷害保険:最高2,000万円 |
家族カード発行 | ◯ |
ETCカード発行 | ◯ |
海外キャッシング対応 | ◯ |
ライフカード
ライフカード株式会社が発行する「ライフカード」は性能・サービスこそ平均的ではあるものの、数あるクレジットカードの中でも審査に通りやすいカードとして知られています。
そのため過去の延滞や信用事故、債務整理を理由に、どのクレジットカード審査にも通らないという方に強くおすすめできます。
ライフカードのメリット
ライフカードをシンガポールで利用する主なメリットは、次の2点です。
- 独自の旅行サービス「TravelGate」が利用できる
- 海外アシスタンスサービス「LIFE DESK」が利用できる
ライフカードでは、海外利用で役立つ上記のサービスが提供されています。まず「TravelGate(トラベルゲート)」では、近畿日本ツーリストを通じて旅行やパッケージツアーのオンライン予約が可能です。
また「LIFE DESK(ライフデスク)」は会員専用のサポートサービスであり、海外旅行のトラブル時に医師や病院紹介等の援助を受けることができます。
年会費 | 無料 |
---|---|
お申し込み対象 | 18歳以上で、日本在住で電話連絡ができる方 |
発行ブランド | Visa、Mastercard、JCB |
保険 | なし |
海外キャッシング | 可能 |
還元率 | 0.3〜0.6% |
ANA JCB 一般カード
三井住友カードと全日空(ANA)が提携して発行するのが「ANA JCB一般カード」です。初年度の年会費無料でありながら、ANAマイルを効率的に貯められたり、旅行に役立つさまざまな優待サービスを受けられるのが特徴です。
ANA JCB 一般カードのメリット
シンガポールでANA JCB 一般カードを使うメリットは、次の3つです。
- 様々なタイミングでANAマイルが付与される
- 国内・海外両方の旅行傷害保険が付帯されている
- 国際線の機内販売や特定のホテル、空港内店舗等で割引が受けられる
当カードが「頻繁に海外旅行をする方」におすすめできる最大の理由は、マイルの貯まりやすさにあります。入会時・継続時に1,000マイルが付与されるほか、搭乗ごとに10%のマイルが上乗せで付与されます。
普段の買い物では「Oki Dokiポイント」が貯まりますが、貯まったポイントは「ANAマイレージ移行サービス」によりマイルに1ポイントあたり10マイルというレートで移行できます。
その他、旅行傷害保険の最高1,000万円補償が海外・国内の両方を対象としていたり、機内販売や提携ホテルグループで割引が適用されるなど、支払う年会費を優に超えるサービス・特典が受けられる点も大きなメリットです。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード
最後に紹介する「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」は、AMEXカードの中でも特にランニングコストが低く、無理なくAMEXブランドのカードを手に入れたい方におすすめできます。
当カードは通常カードとデジタルカードのいずれかを選択可能であり、デジタルカードなら最短5分でカード番号が発行されるため、すぐにGoogle PayやApple Payに登録して使えるようになります。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードのメリット
シンガポールで「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」を使うメリットは、次の2点です。
- 海外利用でポイント付与率が2倍になる
- 「アメリカン・エキスプレス・コネクト」の特典を利用できる
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードでは「永久不滅ポイント」という文字通り期限がないポイントが貯まります。
国内でのポイント還元率は0.5%(1,000円につき1ポイント)ですが、シンガポールを含む海外で利用すると2倍の1.0%「1,000円につき2ポイント」に上がります。
また、当カードがあればアメックス会員限定の「アメリカン・エキスプレス・コネクト」を利用できます。
特典の一例としては、ホテルやレストラン等の利用によるキャッシュバックや割引、ゴルフ場での最大15%特典などがあります。
シンガポール旅行でクレジットカードを使うメリット
次はシンガポール旅行でクレジットカードを使う4つのメリットについて解説していきます。
手数料が両替より安い
シンガポールで現金を使いたい場合、日本円から現地通貨に換える際に両替手数料が発生します。現金を使わずにクレジットカードを使う場合も所定の手数料が掛かりますが、通常は両替に掛かるコストよりも安いです。
そのため、基本的には海外で日本円を現地通貨に換える手間を掛けるより、クレジットカードを使い通すことをおすすめします。
海外保険が利用できる
クレジットカードには、旅行傷害保険という保険が高確率で付帯されています。対象のクレジットカードを海外で使うと、怪我や病気、万が一のことがあった場合に、損害分が補償されます。
ちなみに、海外旅行傷害保険には「利用補償」のものと、そうでないものの2種類があります。利用補償のクレジットカードは決済を必ずクレジットカードで行う必要があり、現金払いに伴うトラブルは補償外となるため、注意が必要です。
ホテルのデポジットで手間取らない
シンガポールに限らず、海外ではチェックイン時にデポジット(保証金)が必要なホテルがあります。これはクレジットカードのオーソリゼーションのようなものであり、客の信用を確認するために実施されます。
クレジットカードなら手間取らずにオーソリが完了できるため、現金払いよりもホテルでの会計が楽になります。
現金が足りないときに海外キャッシングができる
クレジットカードの中には、海外の駅やコンビニ等にあるATMで現地通貨をおろせる「海外キャッシング」に対応したものがあります。シンガポールでも個人経営店や屋台を中心に現しか使えないところもあるため、約に立ちます。
海外キャッシングの有無でクレジットカードを選ぶ際は、使えるATMの種類や場所、時間帯にも注意して選びましょう。そうでないと使いたいときにATMがない、ATMはあるけど自分のクレジットカードには対応していない、といったトラブルが発生します。
シンガポール旅行でクレジットカード以外に使えるキャッシュレス決済
次はシンガポール旅行でクレジットカード以外にも有効な3つの決済手段について解説します。
デビットカード
シンガポールでクレジットカードが使えるほとんどの店舗においては、同様にVISA・Mastercardブランドのデビットカードも使用できます。デビットカードは分割払いやリボ払いができず銀行口座から即時引落になるため、旅行中の使い過ぎを防止したい方にもおすすめできます。
SimpleGo
シンガポールでは2019年4月から、公共交通機関で利用できる決済方法「Simply Go」が導入されています。これは既存のクレジットカードやスマートフォン、また独自の「EZ-Linkカード」を改札にかざすだけで、バスや地下鉄の支払いが可能になるシステムです。
このシステムの良いところは、面倒な申請手続きを必要とせずに利用できるところであり、専用アプリも必須ではありません。Google PayやApple Payが使えるスマートフォンがあれば、誰でも公共交通機関でコンタクトレス決済が可能です。
QRコード決済
シンガポールではクレジットカードと同様に、多くの店でQRコード決済が可能です。シンガポールでは2018年から「SGQR」という共通QRコードシステムが開始しています。これは日本における「JPQR」のようなものであり、これにより多くの店舗で複数のサービスをまたいだQRコード決済が可能となっています。
シンガポールでクレジットカードが使える場所・使えない場所
次はシンガポールでクレジットカードが使える場所・使えない場所について解説します。
使える場所
シンガポールでクレジットカードが使える主な場所は次のとおりです。
- ショッピングセンター
- コンビニ
- スーパーマーケット
- 観光施設
- レストラン・カフェ
- 公共交通機関・駅
- タクシー
- ホテル
上記のとおり、シンガポールはキャッシュレス普及率が非常に高いため、多少の規格の違いはあっても、多くの店舗でVISA・Mastercardブランドのクレジットカードが利用できます。ただしJCB・AMEXブランドになると対応店舗が減るため、注意が必要です。
使えない場所
シンガポールでクレジットカードが使えない主な場所は、次のとおりです。
- 屋台街(ホーカーセンター)の一部店舗
- 一部の個人経営店舗
- 特定のエリアにある市場
シンガポールで一般的な屋台街でもキャッシュレスは普及していますが、一部の店舗ではクレジットカードが使えません。ただし、クレジットカードが使えなくてもQRコード決済が使える店舗があるため、決済手段は複数用意しておきましょう。
また同様に、小規模な個人経営店や市場でもクレジットカードが使えないことがあります。一切のキャッシュレス手段が利用できない店舗は少ないですが、念のため少額の現金は持ち歩くことをおすすめします。
シンガポール空港のラウンジで使えるクレジットカード
次はシンガポール空港のラウンジ利用に対応したクレジットカードについて解説します。
チャンギ空港のラウンジはプライオリティ・パスが必要
シンガポールの中でも規模が大きく、年間400万人以上が利用するチャンギ空港には、プライオリティパス会員のみが利用できる以下のプレミアムラウンジがあります。
- Ambassador Transit Lounge
- Blossom Lounge
- Marhaba Lounge
- SATS Premier Lounge
これらのラウンジは制限区域内にあり、利用するにはプライオリティパス資格や、特定のクレジットカードを保有している必要があります。ラウンジ利用のためにプライオリティパスだけに加入することも可能ですが、基本的には割高になるためおすすめしません。
それらの高級ラウンジでは、一般的なラウンジで提供される軽食やドリンクだけでなく、伝統的なシンガポール料理が提供されたり、シャワーや仮眠スペース、Wi-Fi環境やビジネスセンターなども整備されています。
プライオリティ・パスが使えるクレジットカード3選
次はシンガポールでプライオリティパスが使える3つのクレジットカードについて解説します。
三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
発行会社 | 三菱UFJニコス株式会社 |
ブランド | AMEX |
年会費 | 22,000円 |
申し込み条件 | 20歳以上(学生は不可) |
ポイント還元率 | 0.8%~5.5% |
家族カード発行 | ◯ |
ETCカード発行 | ◯ |
電子マネー | ✕(タッチ決済は可能) |
旅行傷害保険 | 海外:最高1億円
国内:最高5,000万円 |
三菱UFJニコス株式会社が提供する「三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」は、同社が提供するカードの中でも最高クラスのステータスカードです。
年会費は22,000円かかりますが、15,000円相当のポイントがプレゼントされたり、「Uber Eats」の利用料が半年間無料になるなどの入会特典があるため、入会費分が損だと感じることは少ないでしょう。
当カードにはプライオリティ・パスが付帯されており、カードがあれば空港ラウンジを無料で利用できます。ちなみに当カードは2024年10月からサービス内容が変更になり、無料利用できるのが空港ラウンジに限定されます。
JCBプラチナ
発行会社 | 株式会社ジェーシービー |
ブランド | JCB |
年会費 | 27,500円 |
申し込み条件 | 25歳以上(学生は不可) |
ポイント還元率 | 0.5%~10.0% |
家族カード発行 | ◯ |
ETCカード発行 | ◯ |
電子マネー | QUICPay |
旅行傷害保険 | 海外:最高1億円
国内:最高1億円 |
株式会社ジェーシービーが発行する「JCBプラチナ」は、25歳以上の安定収入がある人のみ申し込める、ハイステータスカードです。富裕層向けでありながら最短5分の発行に対応していたり、QUICPay経由でスマホ決済が可能であるなど、利便性も高いです。
当カードにおける最大のメリットは、入会時に最大64,500円分のキャッシュバックが受け取れるという点です。年間で30万円以上利用する等の利用条件はあるものの比較的達成しやすいため、高い年会費も気にならなくなるでしょう。
当カードにはプライオリティ・パスが付帯されており、シンガポールの空港を含む全世界1,500以上の空港ラウンジが無料で利用できます。本人だけでなく同伴者も1名まで無料になるため、夫婦・友人とシンガポールへ旅行される方でも安心です。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード
発行会社 | American Express International, Inc. |
ブランド | AMEX |
年会費 | 39,600円 |
申し込み条件 | 20歳以上 |
ポイント還元率 | 1.0%~3.0% |
家族カード発行 | ◯ |
ETCカード発行 | ◯ |
電子マネー | Apple Pay |
旅行傷害保険 | 海外:最高1億円
国内:最高5,000万円 |
主要カードブランドの一つであるAMEX社が発行する「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード」は、よりリッチな旅行サービス・特典・補償を受けたい方におすすめできるハイステータスカードです。
当カードは入会時および条件達成時の特典が豪華である点が評価されています。具体的にはポイントプログラムの付与率が100円で3ポイント(年間で最高1万ポイント)になったり、年間200万円以上利用した人は継続特典として1泊2名分の宿泊券が受け取れるなど、2年分の年会費に当たる特典の対象となります。
アメックスカードには多くの種類がありますが、当カードはプライオリティ・パスの対象カードでもあります。空港ラウンジが年間2回まで無料となるほか、家族カードでも特典の対象となるのが特徴です。
シンガポール旅行でクレジットカードを使うときによくある質問
最後に、シンガポール旅行でクレジットカードを使用する際によくある5つの質問に回答していきます。
タクシーでクレジットカードは使える?
シンガポールの大手タクシー会社が配車するタクシーでは、基本的にクレジットカードが利用可能です。また配車アプリに対応しているエリアなら、事前にクレジットカードを支払い方法として登録すれば、自動引落でのタクシー利用が可能になります。
シンガポールで現金がなくなったらどうすればいい?
シンガポールで現金がなくなった場合は、クレジットカードの海外キャッシングサービスを利用して、現地通貨を引き出しましょう。基本的には空港・コンビニ等に設置してあるATMが対象となり、一例としては「DBS銀行」や「UOB銀行」などがVISA・Mastercardの海外キャッシングに対応しています。
2枚持ちにおすすめの国際ブランドの組み合わせは?
クレジットカードは異なるブランドのカードを1枚ずつ持っておくことで、特定ブランドが使えない店舗があったときにも対応できます。具体的には、次の組み合わせをおすすめします。
- VISA・Mastercardを1枚ずつ:カード2枚分の限度額を利用できる
- VISA・JCB(またはAMEX)を1枚ずつ:対応店舗でポイントが貯められる
もっともおすすめできるのが「VISA・Mastercard」の組み合わせです。シンガポールのクレジットカードが使える店ではほぼ確実に使えるブランドですし、1枚目の限度額を使い切っても、2枚目に切り替えることでショッピング・渡航費用の支払いが可能だからです。
次点でおすすめなのが「VISAまたはMastercard・JCBまたはAMEX」の組み合わせです。加盟店が少ないJCB・AMEXであっても汎用性が高いクレジットカードが1枚あれば安心ですし、JCB・AMEXにしかないポイント獲得や優待特典を受けられる、といったメリットもあります。
クレジットカードを使うときの注意点は?
シンガポールでクレジットカードを使うときの注意点としては、次の3つが挙げられます。
- 海外事務手数料が発生する
- DCCで日本円決済すると手数料が上がる
- 不正利用リスクはゼロではない
海外で日本のクレジットカードを使用する際には、いくつかのタイミングでコストが発生します。その主な例が、海外事務手数料とDCC(外貨建て決済サービス)です。
海外事務手数料はクレジットカードごとに決められているものであり、基本的には「1.6%~2.2%」の範囲内に収まるため、現金の両替手数料よりも低コストです。ただしDCCは加盟店側がレートを決められる都合上割高になりやすいため、可能なら現地通貨(シンガポールドル)で支払うことをおすすめします。
シンガポールはチップを払う必要がある?
シンガポールは日本と同様にチップを支払う習慣や文化がないため、基本的にはチップを支払う必要性はありません。ただし特定のホテルやレストランなどで、チップに相当する金額が上乗せされているケースはあります。
義務としてではなく、観光客が良質なサービスを受けたことの対価として自主的に渡すことは可能ですが、TPOには注意すべきです。
まとめ
国を挙げてキャッシュレスを推進するシンガポールは、非常に多くの店舗・スポットでクレジットカードが使えます。
シンガポールで使うクレジットカードを選ぶ際は、カード会社ごとに異なる特典や海外でのポイント還元率、補償内容や海外キャッシングの可用性等を比較しながら、自分にあったものを選びましょう。
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