写実絵画のみを集めた専門美術館「ホキ美術館」のななめうえな魅力!

2024.08.09

クレジット:Photo by Noda

本日は千葉県あすみが丘東にある「ホキ美術館」に取材させて頂きました!

2010年11月3日、千葉県千葉市あすみが丘東に開館した「ホキ美術館」は、世界でも希少な写実絵画専門の美術館です。ホキ美術館は、1対1で写実絵画と向き合える場所を作り公開したいという、保木館長の純粋な思いから生まれました。

建物は地上1階、地下2階の構造で、約500メートルにわたる回廊型ギャラリーが特徴です。ここでは、日本最大の森本草介コレクションをはじめとして、現代作家約50名の写実絵画の名作120点が常時展示されています。

さらに、美術鑑賞を楽しんだ後は、館内に併設されたレストランとカフェで、おいしい食事とワインを楽しむことができるのも魅力の一つです。

訪れる人々はアートと美食を同時に楽しむ、充実した一日を過ごすことができる「ホキ美術館」の魅力を解説していきます!

ホキ美術館をご紹介!

画像提供:ホキ美術館

ホキ美術館は日本初の写実絵画専門美術館として、芸術愛好家の間で高い評価を得ています。当館には500点を超える写実絵画が所蔵されており、その中から常時120点ほどが展示されています。現代作家たちが手がけたこれらの写実絵画の魅力を存分に堪能することができます。

写実絵画は、1点1点に長い時間をかけ、細部まで緻密に描かれるため、通常の美術展覧会でたまに見かけることはあっても、写実絵画のみを集めた専門の美術館は他にはほとんど見当たりません。

ホキ美術館の魅力は、展示されている作品の質の高さだけではありません。建築そのものも見所のひとつです。例えば、展示室にはピクチャーレールが設けられておらず、作品が壁に直接掛けられる方式の採用です。

また、全館にLED照明を導入するという先進的な試みがなされており、光の質や強さが最適化され、作品の美しさが最大限に引き立ちます。こうした細部に至るまでのこだわりが評価され、

ホキ美術館は2011年に日本建築大賞を受賞しました。美術館の斬新かつ洗練されたデザインは国内外の観光客を惹きつけ、建物自体が一つの芸術作品のように感じられます。海外からの訪問者も少なくなく、美術館の建築を目当てに来る人も多いです。

訪れる方々のために、館内にはレストランやカフェも完備されています。これらの施設では、美術鑑賞の合間にゆっくりと食事や飲み物を楽しむことが可能です。

そして、この美術館は当日中なら再度入館が可能なため、1日を通じてゆったりと過ごしながら複数回にわたって展示を楽しむことができます。

ホキ美術館で注力しているイベントとは?

クレジット:Photo by Noda
画像提供:ホキ美術館

千葉県あすみが丘東にあるホキ美術館では、館内に展示されているすべての作品がホキ美術館が所蔵するものである点が特徴です。

この美術館は写実絵画専門の美術館として知られており、卓越した技術を持つ現代の画家たちの作品が多数所蔵されています。絵画を通じて、写実の魅力を存分に感じ取ることが可能です。

ホキ美術館では定期的に展示作品を入れ替えており、訪れるたびに新しい発見があります。

毎年5月と11月に展示作品を変更し、それに合わせてテーマに沿った企画展を開催しています。こうした企画展は、テーマごとに異なる視点からアートを解釈する機会を提供し、訪れた人々に新たな感動と学びをもたらします。

さらに、ホキ美術館は千葉県内にとどまらず、地方の美術館で巡回展も開催しています。地方に住む人々もホキ美術館の素晴らしい作品を楽しむことができるのです。

現在は、熊本県立美術館で巡回展が開催されています。展示期間は2024年7月12日から9月1日までとなっており、多くのアート愛好家が集うことが予想されます。

私たちがおすすめするホキ美術館の見どころ

画像提供:ホキ美術館

私たちがおすすめするホキ美術館の見どころを2つ紹介します。

ホキ美術館から動かすことのできない常設の大作たち

クレジット及び作品名:野田弘志「神仙沼保木将夫氏に捧ぐ
画像提供:ホキ美術館

ホキ美術館には、決して動かすことのできない圧倒的な存在感を持つ2点の常設大作があります。これらはまさに訪れる者の心を揺さぶる、巨大で魅力的な作品です。

まず一つ目は、野田弘志の「蒼天」です。この作品は北海道の有珠山を題材にしており、象徴的な自然の美しさがキャンバスいっぱいに広がっています。

野田の卓越した技術が駆使され、まるでその場に立っているかのような臨場感が感じられます。本作は単なる風景画を超え、自然の力強さと偉大さを観る者に訴えかけます。

二つ目の大作は、同じく野田弘志による「神仙沼」です。この作品は圧倒的なスケールを誇り、3メートル×7メートルという巨大なキャンバスに描かれています。

作品の中央に位置する神仙沼の静ひつかつ雄大な風景は、まるで時間が凍りついたかのような錯覚を呼び起こします。自然の緻密な描写力と、視界を覆いつくすほどの迫力が特徴で、見る者を魅了してやみません。

これらの作品は画像や写真で紹介されることもありますが、実際に美術館でその作品を直に目にすると、そのスケールと迫力に圧倒されることでしょう。

画像では伝えきれない微細なディテールや、色彩の深み、画面から伝わる雰囲気などは現地でのみ体感できる貴重な体験です。ホキ美術館に足を運び、それらの壮大な作品を実物でぜひご鑑賞いただければ、心に深く響く貴重な芸術体験を得ることができるでしょう。

地下2階「私の代表作」ギャラリー

画像提供:ホキ美術館

ホキ美術館の地下2階に位置する「私の代表作」ギャラリーは、特別な展示空間として存在しています。このギャラリーでは、ホキ美術館が選んだ現代作家たちに「あなたの代表作になるような作品を描いてください」と依頼し、その結果生まれた力作が一堂に会します。ホキ美術館のために特別に描き下ろされたこれらの作品は、その作家の技巧と創造力を最大限に引き出し、訪れる人々に深い感動を提供するでしょう。

さらに、この展示室の興味深い特徴は、3年ごとに全作品が入れ替わるという点です。新たな作家が選び抜かれ、彼らの最新の代表作が再び並びます。このサイクルにより、常に新鮮で驚きに満ちた展示が保たれ、ギャラリーは訪れる度に新しい発見と感動を提供します。

ホキ美術館を訪れる際には、ぜひその魅惑的な空間で、新たな芸術の息吹を感じ取ってください。現代の芸術家たちがどのように自己の作品を通じてメッセージを伝えるのか、その一端を垣間見ることができるでしょう。

私たちがおすすめするホキ美術館の魅力

画像提供:ホキ美術館

ホキ美術館がこの地域に開館したのは、2010年11月のことでした。当時、あすみが丘東は主に住宅地として発展を目指していましたが、美術館がオープンした頃には、まだ周辺の住宅開発が進んでいませんでした。

そのため、美術館がこの地にあること自体が一大イベントとなり、時間が経つにつれ「美術館と共にある町」として知られるようになりました。

現在では、ホキ美術館は地域の風景に完全に溶け込み、美術愛好者だけでなく地元住民の休息の場ともなっています。設備の整った美術館の周囲には昭和の森という広大な公園が広がっており、美術鑑賞の後に自然散策やピクニックを楽しむこともでき、多くの人々にとって憩いの場となっています。

ホキ美術館はどんな美術館でありたいか

画像提供:ホキ美術館

写実絵画は近年、徐々にその人気と評価を高めています。しかし、写真と混同されるなど絵画の中でも理解をされることが難しい面もあり、描く人が続かないことが多い分野の一つです。そういった写実画家の活動を応援するため、ホキ美術館では2種類の写実絵画の公募展を開催しています。

「ホキ美術館大賞」は40歳以下が対象の公募展であり、これからの写実絵画を担っていく次世代の作家を発掘することを目的としています。

一方、「ホキ美術館プラチナ大賞」は41歳以上が対象となっており、まだ世に知られていない写実画家を見つけ出す目的で開催されました。

ホキ美術館は写実絵画というジャンル自体を応援し、これからも多くの写実画家の発表の場でありたいと願っています。美術館自体も、写実絵画を描いていく作家たちと共に今後も成長していきたいと考えています。

基本情報

画像提供:ホキ美術館

住所 〒267-0067 千葉県千葉市緑区あすみが丘東3-15
電話番号 043-205-1500
営業時間

午前10時~午後5時30分(入館受付は午後5時まで)

休日 火曜日
※火曜日が祝日の場合は開館、翌平日に休館
年末年始
展示替え期間
料金 一般:1,830円
65歳以上・高校生・大学生:1,320円
中学生:910円
小学生以下:760円(保護者1人につき2人まで無料)
アクセス 東京駅から最寄り駅 JR外房線「土気(とけ)」まで約70分。土気駅より千葉中央バス土気駅南口3番乗場「ブランニューモール」行きで約5分、「あすみが丘東4丁目」下車すぐ。
駐車場 普通乗用車約40台分
ウェブサイト https://www.hoki-museum.jp/
備考 レストラン営業時間
ランチ:午前11時30分~ 最終入店 午後2時
ディナー:午後5時30分~(ディナーは完全予約制)

まとめ

画像提供:ホキ美術館

千葉県千葉市緑区あすみが丘東にあるホキ美術館では、2024年5月23日(木)から11月11日(月)まで、特別展「作家の視線―過去と現在、そして…」を開催いたします。

この展覧会では、写実絵画の魅力とその制作過程に焦点を当てます。写実絵画は、3〜4か月、時には1年以上の長い制作時間を要することもあり、その間に作家たちの視点や考え方が作品に反映されるでしょう。

こうした背景を踏まえ、作家たちが作品を通じて伝えたい感動や美しさは、時代を超えて不変なのでしょうか。数十年にわたる作家の変遷、そしてこれからの若手作家たちがどう進化していくのかを、この企画展で皆様にご覧いただきたいと思います。ぜひ、作家たちの視線を通じて描かれる美の世界を体験してください。

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