ものづくりのまち燕三条で「つくる技術」と「つかう生活」のストーリーを巡る旅

画像提供元:株式会社KRaft
目次
- introduction
- 貴社の事業内容や理念について教えてください。
- 「蔵を起点に生まれる出会いや繋がりを積み重ねる」というミッションは素敵な理念ですが、それを観光やエコツーリズムの観点でどのように実現されていますか?
- 貴社が実施しているツアーやプログラムの中で、特にエコツーリズムに関連する取り組みを教えてください。また、それらのプログラムで意識しているSDGsの目標は何ですか?
- 「ものづくり体験」を通じて、参加者にどのような持続可能性や環境への配慮について学んでもらいたいと考えていますか?
- 燕三条地域の「ものづくり体験」や「サイクルツアー」は、地域住民や自然環境にどのような形で貢献していますか?具体的なエピソードがあれば教えてください。
- 当メディアは「10年後も記憶に残る‘ななめうえ’な旅行体験」をコンセプトとしています。今後、「ななめうえ」の観点でどのような新しいツアーや体験を作りたいと考えていますか?
- エコツーリズムやSDGsに関連して、今後、貴社が目指す新しい企画や事業展開について教えてください。
- まとめ
- 基本情報
introduction
新潟県にある燕三条は、日本有数の職人が集まる街です。江戸時代から続くものづくりを継承し、街全体がひとつの工場となり、生活に欠かせない道具をつくり続けてきました。そんな職人の手仕事を間近で見ながら、「ものづくりのまち」燕三条を五感で体感できる取り組みを始めたのが株式会社KRaftです。
自らがつくり手として工場に飛び込み、信濃川沿いを自転車で駆け抜けながら「つくる技術」と「つかう生活」のストーリーを巡っていきます。 ガイドブックには載っていない、手づくりの旅を通じて、燕三条の日常(ものづくり、人、自然、文化、食)を楽しめます。
本日は、日本有数の職人が集まる街 燕三条で、ガイドブックには載っていない手づくりの旅を提供する、株式会社KRaftの代表 横山裕久さんへ取材させていただきます。
貴社の事業内容や理念について教えてください。
画像提供元:株式会社KRaft
新潟県燕三条エリアは、日本有数の「ものづくりのまち」として知られている場所です。2024年に「株式会社 KRaft」を設立したことをきっかけに、燕三条エリアで本格的なものづくりツアーを始めました。伝統技術を職人に直接学びながら、自分の名前を刻んだ世界にひとつだけの包丁や鉄フライパンを一から造る体験、e-Bikeで工場や町並みを散策するサイクルツアーなど、江戸時代から続くものづくりを感じられるような4つのコンテンツを提供しています。
KRaftでは、「世界中のものづくりに関わる人々が、燕三条で出会い、多様な価値観が混ざり、新たな魅力や価値を地域に生み出す事業をつくる」というビジョンを掲げています。地域産業の魅力に光を当てることによって、この地に住む人々が、今後さらに、日々の仕事や生活に誇りと愛着を持っていただけるのではないかと思っています。
「蔵を起点に生まれる出会いや繋がりを積み重ねる」というミッションは素敵な理念ですが、それを観光やエコツーリズムの観点でどのように実現されていますか?
画像提供元:株式会社KRaft
KRaftでは、築85年、広さ900平米を超える旧三条物産の土蔵をツアー発着の拠点としています。土蔵は、もともと三条の特産品だった足袋の工場兼倉庫の跡地で、構造的に貴重な珍しい建物です。空き家維持の難しさから近々取り壊しの予定があることを知った際には、「この建物をなんとかして残したい」という気持ちが沸き起こり、結果的に、所有者の方のご厚意もあって蔵を所有することになりました。
地域産業の歴史を紡いできたこの土蔵を活用すること、そして製品の価値を高く評価してくれる国内外の人々を地域に呼び込む観光事業をつくることで、ものづくりから生まれるつながりを未来に紡いでいきたいと考えています。将来的にはインバウンド向けホテルの開業を目指しており、その第1段階として、現在は蔵の一部を「燕三条の技術の継承」を伝えるギャラリーとして開放中です。
貴社が実施しているツアーやプログラムの中で、特にエコツーリズムに関連する取り組みを教えてください。また、それらのプログラムで意識しているSDGsの目標は何ですか?
画像提供元:株式会社KRaft
燕三条はものづくりにおいて国内外から高く評価されています。しかし後継者不足によって、廃業を余儀なくされている工場が多々あるのが現状です。多くのプレイヤーが活躍しているなかで、観光を切り口にした取り組みがまだ少数であったことに気がつき、関連するツアーやプログラムを実施することにしました。
観光ツアーを入口に、燕三条の製品の価値を高く評価してくれる国内外の人々に工場で働く職人の手仕事を直接見ていただくことで、地域産業自体の付加価値を底上げすると同時に、SDGsの目標である「働きがいも経済成長も」に貢献できるのはないかと考えています。
二次交通の課題については、高性能バッテリーを搭載したe-bikeに乗って移動自体をコンテンツとして提供することにより、脱酸素の取り組みにも貢献できるよう、「気候変動に具体的な対策を」を意識しています。
「ものづくり体験」を通じて、参加者にどのような持続可能性や環境への配慮について学んでもらいたいと考えていますか?
画像提供元:株式会社KRaft
工場の廃業によって、地域産業のものづくりは衰退の危機にあります。参加者がツアーやプログラムでさまざまな体験をすることで、地域産業のものづくりのアイデンティティを未来に残していくことにつながるのではないかと考えています。
例えば、KRaftで展開する包丁づくりやフライパンづくりツアーでは一枚の鉄板やステンレスから製品を形作ることはもちろん、包丁の研ぎ方やフライパンのシーズニングなどの手入れの技術も持ち帰っていただけるお土産のひとつです。
職人の手仕事からものづくりにかける情熱や技術のすばらしさを直接感じてもらうことで、手入れをしながら道具を捨てずに長く使い続ける姿勢や技術を学んでいただけます。大量生産・大量廃棄ではない持続可能な資源の大切さを学んでいただくことで、SDGs12「つくる責任つかう責任」に貢献していきたいです。
「包丁製作体験」では、100年以上の歴史を誇る鍛冶屋で、自分の名前を刻んだ世界にひとつだけの包丁の製作。「フライパン製作体験」では、150年の歴史を誇る鍛冶工場で、1枚の鉄板から自分だけのオリジナルフライパンを製作できます。
燕三条地域の「ものづくり体験」や「サイクルツアー」は、地域住民や自然環境にどのような形で貢献していますか?具体的なエピソードがあれば教えてください。
画像提供元:株式会社KRaft
フライパンづくりを体験したゲストの方から、後日、初めて使用した際に作った朝ご飯の写真が送られてきました。その写真を職人さんにもお見せしたところ、とても喜んでくださいました。
造り手である職人さんは、製品を使う人の反応を知る機会がほとんどありません。参加したゲストの方から直接評価してもらえることで、教えたことに対する喜びやものづくりのまちとしての誇りを再認識でき、働きがいにも繋がっていくのではないかと考えています。
当メディアは「10年後も記憶に残る‘ななめうえ’な旅行体験」をコンセプトとしています。今後、「ななめうえ」の観点でどのような新しいツアーや体験を作りたいと考えていますか?
画像提供元:株式会社KRaft
例えば、海外旅行に行くと、リゾート地ではどこも似たような演出やお土産があって、地域のリアルを感じることはなかなかできません。そのような観光地じゃないからこそできることを、あえて提供したいと思っています。
何でも手に入る時代だからこそ、ものづくりの楽しさだけでなく大変さを知ってもらう。過度な演出をせずに、燕三条のありのままの生活を見てもらう。そのような手触り感のあるツアーや体験をつくるよう意識しています。
海外の方々にとって、彼らの目に映る産業と一体化した燕三条の人々の生活そのものが、一番のお土産になるのではないかと考えています。
エコツーリズムやSDGsに関連して、今後、貴社が目指す新しい企画や事業展開について教えてください。
画像提供元:株式会社KRaft
プロジェクト第二期の構想として、ホテルとしての開業を目指しています。地域資源を再生し、街全体の付加価値や地域産業の魅力の底上げを牽引することで、環境や地域住民の方々に貢献できる事業にしていきたいです。
自分たち自身は、ものをつくることはできません。しかし造り手と使い手をつなぐ場をつくること、ものづくりの価値を再定義してストーリーを届けることはできます。新しい出会いやきっかけを生み出すプラットフォーマーとして、将来的には観光だけに留まらない事業展開もしていきたいです。
まとめ
画像提供元:株式会社KRaft
KRaftの拠点である築85年、広さ900平米を超える大きな空き蔵は、 かつて三条の特産品だった足袋の倉庫として使われていた建物です。リノベーションし、将来的にホテルとしての開業を目指しています。KRaftなら、ガイドブックには載っていない旅を通じて、燕三条の日常(ものづくり、人、自然、文化、食)を五感で体験できるでしょう。普段は入れない工場で職人に学び、自分の手でものをつくり、実際に使ってみることで、職人へのリスペクトやものを永く大切に扱う気持ちがますます高まるはずです。
日本有数の職人が集まる街、燕三条で手づくりの旅を楽しんではいかがでしょうか。本日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
基本情報
社名 | 株式会社KRaft |
所在地 | 〒955-0851 新潟県三条市西四日町1-16-22 |
連絡先 | 070-3961-3607 |
代表者 | 横山 裕久 |
公式サイト | 日本語 https://kraft-ts.jp/ 英語 https://kraft-ts.jp/en_top/ |
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