酒蔵の雰囲気を味わいながら飲め、醸造体験も楽しめる!中谷酒造のナナメウエな魅力

2024.09.03 mika

本日は奈良県大和郡山市にある中谷酒造柳町醸造所さんを取材させて頂きました!

令和4年、郡山城下町の真ん中に新設した柳町醸造所は100リットルに満たない量での醸造を特徴とする酒蔵です。

ょっちゅうもろみを搾っているので他では味わえない鮮度抜群の清酒を飲めるんですよ。

内部は吹き抜けのある伝統的な酒蔵の構造で、奥には庭もあり、特別な飲酒体験になりそうです。酒肴の提供は行っていませんが、近くの店で買って持ち込んだり、デリバリーサービスを受けたり、城下町のグルメを堪能できます。

さらに、醸造作業をガラス越しに見ることもできますし、実際に体験することも可能なんです。

中谷酒造店をご紹介

画像引用元:中谷酒造

中谷酒造店の歴史は嘉永六年(1853年)に始まりました。本社の酒蔵がある大和郡山市番条町はかつて河川港があり、創業時は大阪方面に向けて川船で酒を出荷していました。明治25年、奈良・湊町(現JR難波)間に鉄道が開通し、以後鉄道輸送に切り替えたそうです。

戦後は主たる出荷先が東京方面になりました。1994年、現当主・中谷正人(六代目)が入社し、清酒需要低迷への対策として高品質少量生産路線を採る決断をしました。

その後、業界で最も権威ある全国新酒鑑評会で5度の金賞受賞をはじめ、多くの賞を受賞しました。また、1995年には関連会社・天津中谷酒造有限公司を設立し、中国での清酒製造・販売を開始しました。中国全土に10か所以上の営業拠点を設立し清酒を広めています。

国内の清酒需要は減り続け全酒類消費の5%にまで落ちましたので2020年、コロナ禍を契機として本社工場の稼働を停止しました。このままでは清酒文化が失われてしまいます。そこで2022年、清酒に身近に触れていただける施設として柳町醸造所を開設しました。

柳町醸造所で注力している事業・イベント

画像引用元:中谷酒造

次のようなイベント企画に取り組んでいます。

体験醸造:
参加者は、米の吸水から蒸し、冷却、仕込みまでの工程を実際に体験します。開催時間は午後1時から5時までの4時間ですが、その間に酒造りのプロセスや歴史についての講義も受けられます。

約1時間を要する冷却時間中には、自由に過ごすことができ、金魚すくいや城下町の散策などが楽しめるんです。このイベントは毎月平均4回、土日に開催されており、参加希望者は中谷酒造の公式サイトから申し込むことができますよ。

清酒バー:
酒造りの道具が展示され、庭のある趣ある酒蔵で、新鮮な清酒を堪能できるバーです。営業は午後1時半から7時までで、月曜日と火曜日はお休みですが、祝日には営業しています。

落語会:
桂花団治による落語を清酒と共に楽しむ会が不定期に開催されています。今年は10月26日の土曜日に行われる予定です。

音楽ライブ:
デ・オッシの音楽ライブも随時開催され、清酒とともにその演奏を楽しむことができますよ。次回の開催は9月14日の土曜日を予定しています。

私たちがおすすめする柳町醸造所の見どころ


画像引用元:中谷酒造

私たちがおすすめする中谷酒造店の見どころを2つ紹介します。

体験醸造

画像引用元:中谷酒造

中谷酒造店では、アクセスの良さが自慢です。近鉄京都駅から近鉄郡山駅へは約45分、JR大阪駅からJR郡山駅へも同じく45分で到着。さらに、JR奈良駅からJR郡山駅まではたったの4分という近さも魅力の一つです。

体験醸造は充実しており、参加者の評価も非常に高いんです。日帰りでも、仕込作業のすべての工程を体験できるだけでなく、酒造りの歴史やその基本原理についても深く学べる講義もおこなわれます。また、英語や中国語での説明が可能なので、外国の方でも安心して参加できますね。

体験醸造は参加料金8,800円(税込)で、自分たちが作った720mlのお酒が2本含まれているんです。通常価格では4,200円相当となるこのお酒が持ち帰れることは、参加者にとって嬉しいポイントです。

清酒バー

画像引用元:中谷酒造

清酒バーでは、醸造所でできた新鮮な日本酒を味わうことができます。発酵途中の炭酸ガスを含んだままの吟醸酒は、口に含むとフルーティーな香りが広がり、滑らかに喉元を通りますよ。

爽やかな後味が特徴のこのお酒は、澱がわずかに残るため、風味が豊かです。1杯90ミリリットルが税込み300円というリーズナブルな価格で楽しめるんです。

清酒バーでは基本的におつまみは提供しておらず、自分で持ち込むか、近隣の飲食店からのデリバリーを利用することができます。地元の特産品やグルメを持ち寄れば、城下町ならではの味わいを堪能できるでしょう。

友人や家族と共に、新鮮な酒と地域の美味を楽しむひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

私たちがおすすめする郡山城下町の魅力

画像引用元:中谷酒造

柳町醸造所は、豊臣秀長公によって築かれた城下町にあります。城郭の天守台からは、若草山や東大寺を遠望でき、奈良盆地北部の一望は訪れる人々を魅了するでしょう。城下町には豊臣秀長公の墓所・大納言塚、秀長公の肖像画が伝わる秀長公菩提寺の春岳院があります。。

2026年のNHK大河ドラマでは秀長公が主人公に決定しており、その注目度も増すでしょうね。歴史を感じさせる街並みとして、かつて秀吉公に菓子を献上したと言われる菊屋本店や、江戸時代の町名が残る材木町、綿町、紺屋町、塩町などが見どころです。

郡山は江戸時代からの伝統を受け継ぎ、特に金魚の養殖で有名です。毎年夏に開催される全国金魚すくい選手権大会は、この地域の夏の風物詩として多くの人々を集めます。

大阪の主要ターミナル駅(梅田、難波、天王寺、京橋)まで電車で1時間以内でアクセス可能という利便性も魅力の一つでしょう。

中谷酒造が受け継ぎたいもの

画像引用元:中谷酒造

清酒が国内の酒類消費に占める割合は5を切るところまで低下しました。特に55歳以下の層においてその数字はさらに低く、2%にまで減少しています。

日本酒は日本の伝統的な食文化、特に和食と深く結びついていますが、その消費量の減少は和食自体の衰退に直結しているとも言えるでしょう。今や多くの家庭で朝食にパンが選ばれ、米を炊く家庭は少数派になりつつあります。さらに、煮物や酢の物、焼き魚といった和食のメニューが食卓にのぼる機会も激減しました。

町の寿司屋は姿を消し、割烹や伝統的な料理店も数を減らしています。このような背景の中で、中谷酒造店は柳町醸造所を拠点とし、日本酒と和食の文化を次世代に残し、より身近に感じてもらうことを目指しているんです。

中谷酒造店の基本情報

中谷酒造画像引用元:中谷酒造

住所 奈良県大和郡山市柳二丁目4
電話番号 0743-85-7281
営業時間 ・水・木・金・土・日
13:30 – 19:00
休日 月・火
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
料金 体験内容、購入数量、飲酒量により異なる
アクセス 近鉄郡山駅から290m
駐車場
ウェブサイト https://www.sake-asaka.co.jp/
備考 ・落ち着いた空間、座敷あり、オープンテラスあり
・日本酒にこだわる

柳町醸造所のまとめ

画像引用元:中谷酒造

嘉永六年(1853年)に創業された伝統ある中谷酒造が、新たに近鉄郡山駅から徒歩でわずか5分の距離にある柳町商店街に醸造所をオープンしました。ここでは100リットル未満の小さな容器でお酒がつくられており、そのため新酒が毎日のように登場します。

この新鮮な生酒は、300円の入場料で試すことができ、ソフトドリンクも選ぶことが可能です。生まれたての生酒は、心地よい微炭酸と軽やかな口当たりでとても飲みやすくなっていますよ。

中谷酒造の1階には受付カウンター、テーブル席、そして醸造場があり、2階にはテーブル席と広々とした畳の部屋が用意されています。醸造に使われた古い道具や博物館のような展示物を眺めながら飲むお酒は、また一味違った楽しみを提供するでしょう。

予約をすることで醸造体験にも参加できるので、酒造りの魅力を自分自身で体感することもできますよ。

この記事を書いた人

mika

旅行・観光業界に3年間勤め、web業界に転職の経歴あり。趣味は旅行・温泉・グルメで、直近5年間で47都道府県全制覇しました!現地に足を運んだ筆者ならではの視点で「ななめうえ」の旅先を紹介していきます。