「ナイスー!」が合言葉!一般社団法人プロギングジャパンンがつくる明るい未来

一般社団法人プロギングジャパン代表理事 常田 英一朗さんインタビュー
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
どうすれば多くの人と共に環境保全ができるかと考える中、「プロギング」の存在を知る。体力作りと環境保護を目的に始めたが、それ以上に「楽しい」と感じるプロギングの可能性を実感。オリジナルのアップデートを加え、日本全国への普及を目指して一般社団法人プロギングジャパンを設立。
義務感や責任感が先行しがちな社会課題に対し、自分が楽しむためのフィットネスとしてプロギングを展開。さまざまな自治体や企業との協業を経て、社会課題を解決しながら街も人も元気にする新たな価値づくりを進めている。
目次
- introduction
- 一般社団法人プロギングジャパンの事業内容や理念について教えてください
- モットーとされている「ポジティブな力で足元から世界を変える」について、プロギングは、どのようにエコツーリズムの理念と結びついているのか教えてください。
- SDGsの中で特に意識している目標と、それに向けた取り組みについて教えてください
- 観光客を対象としたプロギングツアーや体験イベントなどはありますか?また、その成果や課題はありますか?
- これまでに企業や行政と連携して実施した中で、特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
- 地域社会との関わりの中で、住民や参加者が「新しい価値」を感じる瞬間はどんなときですか?
- 現在の活動範囲や規模、今後の目標や挑戦していきたい地域・分野などはありますか?
- 一般社団法人プロギングジャパン・会社概要
- みんなで楽しむ社会貢献を行うプロギングジャパンのまとめ
introduction
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
ジョギングしながらゴミを拾う新しいフィットネス=プロギング
そんなユニークなスポーツを日本に広めているのが、一般社団法人プロギングジャパンです。楽しみながら環境問題に取り組むことで、心も体も健康になれる新しいスタイルのフィットネスです。
プロギングは、2016年にスウェーデン人アスリートのエリック・アルストロム氏によって始められた活動で、現在では100カ国以上で楽しまれる一大ブームとなっています。一般社団法人プロギングジャパンのモットーは「社会貢献と言わない社会貢献」。義務感で行うのではなく、純粋に「楽しいからやる!」が原動力になっているのが特徴です。
今回は、代表理事の常田英一朗さんに、一般社団法人プロギングジャパンの取り組みと、SDGsへの貢献についてお話を伺いました。
一般社団法人プロギングジャパンの事業内容や理念について教えてください
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
常田さん:
一般社団法人プロギングジャパンは、ジョギングとゴミ拾いをかけ合わせたフィットネス「プロギング」を全国へ普及する協会です。プロギングは「社会貢献と言わない社会貢献」であり、プロギングをすることによって生まれる「体」・「心」・「交流」という3つの効果から、自身が楽しむために行う活動です。
プロギングジャパンでは、全国の行政や企業と連携したプロギングイベントの開催や、全国に110団体以上あるプロギング団体の支援を行っています。
モットーは「ポジティブな力で足元から世界を変える」。プロギングの明るいムーブメントが、活動した本人やそこに住む方々、そして地球環境のすべてに良い影響を与え、明るい世界になることを目指しています。
モットーとされている「ポジティブな力で足元から世界を変える」について、プロギングは、どのようにエコツーリズムの理念と結びついているのか教えてください。
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
常田さん:
エコツーリズムの本質は、観光と自然保護の調和にあります。この点において、プロギングは非常にユニークな形でエコツーリズムの理念を体現していると考えています。
プロギングの特徴は、地域住民と観光客が一体となって楽しみながら環境保全活動を行える点です。単なる消費としての観光地訪問ではなく、プロギングを通じてその土地に自分の活動や価値を残して帰ることができます。
例えば、お祭りにただ参加するのと、実行委員として運営に携わるのとでは、そのお祭りへの思い入れや記憶の深さが全く異なりますよね。同様に、プロギングを通じて訪れた場所は、単なる観光地ではなく、自分自身が地域づくりに参画した特別な場所となります。
このように、楽しみながら自然に社会貢献できる活動として、プロギングは「ポジティブな力で足元から世界を変える」というモットーと共に、エコツーリズムの理念と深く結びついているのです。
SDGsの中で特に意識している目標と、それに向けた取り組みについて教えてください
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
常田さん:
ゴール14と15の「海や陸の豊かさを守る」、そしてゴール17の「パートナーシップで目標を達成しよう」に特に貢献していると感じています。
走りながらゴミを拾うプロギングは、環境保全に繋がることはもちろんですが、様々な人・団体・企業がプロギングを通じて関わり合い、共に明るい未来へと向かっていく土壌をつくることにも繋がります。
SDGsについて語ろうとすると、どうしてもネガティブな言葉が目立ってしまいがちです。ポイ捨てゴミの問題も、「こんなにポイ捨てがあって悲しいです」とか「こんな汚い街は嫌だ」といった声をよく耳にします。でも、そうしたネガティブな気持ちをそのまま誰かにぶつけてしまっては、言われた方も「一緒にゴミを拾ってみよう」という気持ちにはなかなかなりづらいのではないかと思うんです。
だからこそ、私たちはこのプロギングを広げています。プロギングは「社会貢献と言わない社会貢献」であり、あえて「たくさんゴミを拾おう」とか「SDGsに貢献しよう」とは言いません。みんなで一緒に走る喜びであったり、新しい出会いのワクワク感、まるでフェスのような高揚感をアピールして参加者を集めています。
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
そして、プロギング中にゴミを拾ったときには「ナイスー!」と言う掛け声で称え合うなど、明るい雰囲気で溢れます。
そんな明るくポジティブな力によって自然と色々な人が集まり、みんなで活動しているうちに気づいたら社会全体が明るい未来に向かっていく。そんな想いで私たちはプロギングを広げています。
観光客を対象としたプロギングツアーや体験イベントなどはありますか?また、その成果や課題はありますか?
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
常田さん:
観光をかけ合わせたプロギングも日本全国で開催しています。
例えば、愛知県名古屋市では行政と連携して「Plogging tour NAGOYA」という名古屋市の各区を巡っていくプロギングを毎月行っています。プロギングの道中では、神社仏閣やおすすめのお店、観光地などを紹介しながら回っていきます。
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
その成果として手応えを感じているのは、参加動機の7割以上の方が「ゴミを拾いたいから」という理由以外で参加しているという点です。プロギングがフィットネスとして普及してきていることを感じます。
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
一方で課題に感じていることは、まだまだプロギングの知名度が低いということです。より多くの方が知るフィットネスになれるよう、活動を進めていきます。
これまでに企業や行政と連携して実施した中で、特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
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常田さん:
特に印象的だったものは、北九州市の小倉駅周辺で行った「プロギングin北九州2024」です。株式会社小倉縞縞や西南女学院大学、北九州ESD協議会と連携して開催したイベントで、「観光×環境×交流」をテーマにした取り組みでした。
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
まずは観光。観光文化学科もある西南女学院大学の学生が、周辺地域の見どころをピックアップし、それらを巡るコースをプロギングしました。
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環境面では、プロギングで街のゴミを拾うだけでなく、拾ったペットボトルはもう一度繊維になり、新たな小倉織のプロダクトへとアップサイクルされました。
そして交流。年齢性別問わず、さまざまな方が一緒にゴミを拾い、その達成感を共有することで新たな交流を生み出していくことも目的の1つでした。
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このような「観光×環境×交流」という幅広い目的のもとに、120名の参加者が集まったイベントだったので、とても印象に残っています。
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地域社会との関わりの中で、住民や参加者が「新しい価値」を感じる瞬間はどんなときですか?
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
常田さん:
2つ目の質問の【プロギングがどのようにエコツーリズムの理念と結びついているか】の回答と重複する部分もありますが、参加することで「ゴミを拾うのだけれども、社会貢献活動ではない」新しい体験ができるというのが面白いポイントです。
子どもから大人まで一緒に走って・拾って・ハイタッチをすればすぐに仲良くなれ、楽しんでいるうちにいつの間にか社会貢献にも繋がっている。続けることでコミュニティが生まれ、その地域をより良くしようという思いが集まる。
そういった点を住民や参加者の方に価値だと感じていただけると思っています。
現在の活動範囲や規模、今後の目標や挑戦していきたい地域・分野などはありますか?
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常田さん:
現在は年間に120回、北海道から沖縄まで全国各地でプロギングイベントを開催し、3,000名を超える方と、1,000kgを超えるごみを拾っています。また、私たちが主催するイベント以外にも、全国に110団体以上のローカルなプロギング団体があり、盛り上がりを感じています。
今後は、こうした活動をさらに全国のさまざまな地域へ広げ、また各地の活動を継続できるものにしていくことが直近の目標です。
そして、私たちの最終目標はごみを拾うことにとどまらず、「明るい雰囲気を社会に届けること」です。イベントでは、ごみを拾うたびに「ナイスー!」と声をかけ合う仕組みを取り入れています。誰にでもできる活動だけれども、その効果は世界規模。そんな特徴があるごみ拾いだからこそ、参加者同士でその成果を互いに認め合い、「社会に貢献できた」という達成感をもって明るい社会づくりに繋げていきたいと思っています。
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一般社団法人プロギングジャパン・会社概要
社名 | 一般社団法人プロギングジャパン |
本社所在地 | 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6りそな九段ビル5F |
代表者 | 代表理事 常田 英一朗 |
公式サイト | https://plogging.jp/ |
みんなで楽しむ社会貢献を行うプロギングジャパンのまとめ
画像引用元:一般社団法人プロギングジャパン
ジョギングしながらごみを拾う「プロギング」。この活動を全国に広めているのが、一般社団法人プロギングジャパンです。
年間120回以上のイベントを開催し、3000人以上が参加しています。北海道から沖縄まで広がる活動は、ただ環境をきれいにするだけでなく、人と人とをつなぎ、地域を元気にし、社会全体にポジティブな空気を届けています。
「プロギング」の特徴的は、「社会貢献と言わない社会貢献」。声をかけ合いながら楽しく走り、気付けばごみも減っていた、そんな前向きな空気に包まれた活動です。観光と結びついたツアーや企業・行政との連携プロジェクトも進行中で、ただの“ごみ拾い”の枠を超えた、未来につながるアクションとして注目を集めています。
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