ひとつの役割をまっとうした廃材に、家具としての役割を与える「gleam」

2025.02.13

画像提供元:gleam

introduction

gleamの家具には、インド洋の島々で使われて来た素材が用いられています。現地で生活するたくさんの人達が関わる事で、長い歴史と人の温もりを感られるのが最大の魅力。ひとつひとつ異なる廃材の表情と、新しい木にはない味わい深い質感を感じながら、gleamの家具に触れてみてはいかがでしょうか。

本日は、廃材にしかない魅力を引き出すgleamの代表取締役を勤める高谷 弘志さんへ取材させていただきます。

高谷 弘志
高谷 弘志 東京都あきる野市出身。大学卒業後、ICSカレッジオブアーツで建築と家具を学ぶ。その後2006年にバリ島に移住。現地で廃材を探しながら家具デザインをスタートさせ、2008年「gleam」を開業。2014年に麻布十番に実店舗を構え、オーダメイド家具やオフィス・飲食店の什器を制作。現在では企業からの廃材活用の相談やプロダクト開発にも携わり、総合的な廃材利用の活動を進める。

gleamの事業内容や理念について教えてください。

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高谷さん:「使われなくなった廃材を新たに活用できないか」その思いからgleam(グリーム)はスタートしました。gleamの家具には、かつて舟や民家、枕木として使用されていた素材が用いられています。個性のある家具や雑貨を製作しているほか、個人のお客様へのフルオーダー・セミオーダー家具製作、企業様から出る廃材を使用した空間設計や内装デザインなども手掛けています。

その一つひとつは個性に富んでいて、長い役割を果たした歴史の深みさえも感じさせてくれる家具に仕上がっています。

gleamのミッション「その家具は旅をしてきました」は、エコツーリズムの「旅が環境や地域社会に価値を与える」という理念とどのように関連していますか?

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高谷さん:舟や民家という一つの役割を全うし、かたちを変えて家具となったものが、海を渡ってお客様のもとへと届きます。素材には使われていた当時の模様やキズがしるしとなって残されています。それらの表情を見ながら、現地で生活する方々へ想いを馳せていただけるのではないでしょうか。

そして、少し大げさですが素材が旅をするのと同時に、家具を使う人も旅に出たような感覚を覚えていただけるのではないかと思ってます。現在の旅が消費ではなく経験や体験が主流となりつつある今、gleamの家具を通じて旅に出たような体感と地域情報への興味を持っていただけるという部分では共通するところがあるかもしれません。

gleamの活動は、特にどのSDGsの目標に関連していると考えていますか?具体的な取り組みや成果があれば教えてください。

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高谷さん:「12.つくる責任つかう責任」「15.陸の豊かさも守ろう」に関連していると考えています。大きな工場での大規模な家具製作と比較して、gleamの廃材を使用した手仕事での家具製作は70%以上も二酸化炭素の排出量が抑えられているという結果(デカボスコア76%)が出ているためです。

また、廃材を使用することで新しい木材を使用せずに済むため、山をそのまま残すことができます。廃材を使用することですぐに森が守られるとは思いませんが、一つのプロジェクトとして廃材の使用が広まっていくと嬉しいです。

舟や民家から廃材を調達するにあたって、地域の方々との協力や連携についてエピソードがあれば教えてください。

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高谷さん:廃材は時期によって、全然見つからないこともあるのです。その際に助かるのが、地域の方からの情報です。「あそこの港で大きな舟の解体やってるよ」「こっちで民家の解体材がでてるよ」など、教えていただけるのでとても助かってます。

さらに、スマホの普及によって、現地の職人さんとも直接連絡が取れるようになり、「こんなの作れるかな」「これだと強度はどうだろう」といった話をダイレクトにできるようになったことで、お客様への案内がスムーズに進むようになりました。

廃材を使ったgleamの家具からは、一般的なリサイクル品と異なり特別な「ななめうえ」の視点が感じられます。この独自性を象徴するエピソードがあれば教えてください。

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高谷さん:gleamで使用している廃材は、堅牢で高級な木材と言われるチークを主に使用しています。gleamの個性豊かな家具を通じて、長い年月を経てきた味わいを感じていただけるのではないでしょうか。

舟の材ですと、ペンキが重なり何層にもなっている場合があります。gleamで手掛けたオフィスの会議室やお客様案内室で、この特徴的な素材がアイキャッチとなって会話の糸口となったエピソードを伺い、嬉しくなりました。

gleamの家具を選ぶことで、購入者がどのような形で環境保全や社会貢献に関与できると考えていますか。

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高谷さん:廃材を使用して新しい木を伐らないことは、山を守ることにも繋がると考えています。もちろん新しい木を使った家具がすべて悪いとは考えていません。その国や地域に合った伐採と植林、そしてそのバランスが重要であるためです。

廃材の使用ですぐに山が守れるとは思っていませんが、廃材家具に触れた家族や子どもたちが興味を持ってくれた時に、廃材にまつわるストーリーを伝えていただきたいです。なぜ廃材なのかを伝えることで、一人ひとりの意識に変化が生まれるかもしれません。そうした意識の広がりが輪となって広がっていくことを嬉しく思っています。

10年後、20年後にどのようなブランドになっていたいと考えていますか?また、これから挑戦してみたいことや、新たに広げていきたい分野があれば教えてください。

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高谷さん:gleamを設立したばかりの15年ほど前は、「廃材家具」と聞いて「ボロボロ・汚い」などのイメージを抱く方もいらっしゃいました。当時はgleamで扱う廃材についてきちんと説明をしていましたが、今では「廃材家具」と言うと、すぐに「素敵ですね」と言っていただけるようになりました。

この15年間で、廃材に対する意識の変化が生まれていると感じています。洋服に新品と古着の選択肢があるように、家具にも「廃材家具」と言う選択肢が今後定着していくといいなと考えています。

まとめ

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設立から16周年を迎えたgleamでは、質の良い廃材と職人の手仕事から生まれる家具を提供しています。廃材だからできること、そして廃材にしかない魅力を感じられるのがgleamの家具です。gleamなら、セミオーダーからフルオーダーまで、廃材を用いたオリジナル家具や店舗什器が思いのままに制作できます。

廃材家具に興味を持った方は、ぜひ店舗や公式サイトを覗いてみてください。本日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

基本情報

社名 株式会社グリーニークルー(greenie crew co.,ltd)
代表者 代表取締役:高谷弘志
取締役:宇戸恒平
店舗 gleam 麻布
東京都港区元麻布3-10-9 1F
TEL:03-6804-6308
gleam ストレージ
神奈川県秦野市南矢名1331-4
TEL:0463-77-7966
設立 2008.10.15
公式サイト https://gleam.jp/

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