伝統と歴史が生きる町!江戸時代の街並みを味わえる「熊川宿」のななめうえな魅力!

2024.08.07 nishihara

本日は、伝統的かつ歴史的な建物が建ち並ぶ、「熊川宿」を取材させていただきました。

まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような観光体験ができる熊川宿は、季節に応じたイベントも盛りだくさんで、今なお江戸時代以来の美しい景観を感じられる貴重な観光スポットとなっています。

今回は、“若狭熊川宿まちづくり特別委員会 会長 宮本哲男”様にお話をお伺いしました。

若狭熊川宿まちづくり特別委員会は、国の重要伝統的建造物群保存地区「熊川宿」の景観整備など町並み保存に関する事や、広報誌「まちなみ通信」の発刊、熊川宿のひなまつりを始めとする各種イベントの企画や運営などを行っています。
まちづくりに関する活動は、昭和56年(1981年)に「熊川宿町並みを守る会」が発足。平成7年(1995年)に現在の「若狭熊川宿まちづくり特別委員会」になりました。
そして、令和6年(2024年)には、日本遺産 重点支援地域のなかでも卓越して優れた実績・計画を有する地域として、特別重点支援地域「日本遺産プレミアム」として全国で初めて選定されました。選定は全国唯一で、日本遺産の「モデル」として活用されます。

熊川宿の施設をご紹介

熊川宿

「熊川宿」は日本遺産プレミアム「御食国若狭と鯖街道」や国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された宿場町で、江戸時代から若狭と京の都を結ぶ物流の拠点として繁栄した宿場町です。

現在も街道に面して平入・妻入の建物が混在して建ち並び、連続した美しい町並みを形成すると共に、街道に沿って前川とともに、伝統的な町並みを残す景観は、福井を代表する歴史的資源として当時のにぎわいを伝えています。

熊川宿の届けたい想い

宿場には今なお江戸時代以来の美しい景観が残っています。また、近年では、隣接する熊川城跡や河内川ダム湖を活用した、湖上や山のアクティビティまで自然の世界を楽しめます。

多くの旅人が身体をやすめてきた熊川宿には、ゆったりとした時間が流れています。文化と自然に恵まれた熊川宿は今でも多くのひとをひきつける魅力にあふれています。

熊川宿で注力しているイベント

熊川宿

一年を通じて伝統ある町並みを活かしたイベントを企画しています。

春には、街道沿いの民家に雛人形を飾る「熊川宿のひなまつり」、復元した山車を巡行する「白石神社の例祭」、夏には「七夕飾り」、「街かど陶の灯り展」、「納涼盆踊り」、秋には「自主防災デー」。

そして、1万人以上の方が訪れる「熊川いっぷく時代村」を開催、また、冬季を除く毎月末の「熊川マルシェ」開催や、町や企業が運営する「若狭・三方五湖ツーデーマーチ」や「クラシックカー春の祭典」などにも協力しています。

特に、10月第一日曜日に開催する「熊川いっぷく時代村」は、地元住民が中心となって実行委員会を組織し、色々なイベントを毎年創意工夫し実施しており、前川で行う「ブリキの金魚レース」は大人気です。

私たちがおすすめする「熊川宿」の魅力!

熊川宿

熊川宿の町並みと宿場館など歴史的建造物が楽しめる!

戦国時代には、織田信長が豊臣秀吉や徳川家康を引き連れ、この街道から越前朝倉攻めに向かいました。

後の天下人たちが意気揚々と通った出世街道ともいえる道です。 近世中期以降、街道最大の中継地となった熊川宿では問屋たちが、小浜の仲買が送り出した大量の物資を馬借や背負に取り次ぎ、京都などに運ばせました。

一日千頭の牛馬が通ったとも言われる宿場町は馬借や背負で大いに賑わいました。その賑わいは明治、大正、昭和と続いたが、国鉄小浜線の全線開通やトラック輸送が始まり熊川宿の荷継の役割を終えることとなりました。

そして、 昭和50年(1975年)に熊川宿の町並みが発見され、協調と対立を繰り返しながらも限界集落化の認識は同じ、新たな活路を伝建地区に求め、平成8年(1996年)に国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けました。その後は、住民と行政が一丸となり、ハード・ソフトの両面からまちづくりを進め現在に至っています。

この、保存された美しい町並みを満喫いただき、若狭鯖街道熊川宿資料館(宿場館)で熊川宿の歴史を知って欲しいです。

熊川城跡〜熊川トレイルを散策できる!

熊川宿に隣接する熊川城跡。城主、沼田光兼の娘、麝香(じゃこう)は細川家初代、幽斎を支え、細川忠興・ガラシャへと続く細川家のルーツとなり、得法寺には沼田氏の供養塔がございます。

熊川城の下段郭が重要伝統的建造物群保存地区内にあり、熊川宿から15分程で主郭まで登れることから、近年、まちづくり特別委員会が主となり、行政の支援を受け整備を進めて来た。その実績を踏まえ、アドベンチャーツーリズムの拠点整備として本格整備の運びとなり2021年には熊川城跡と城跡を経由して河内川ダムや若狭駒ケ岳へ至る熊川トレイルも整備されました。

熊川城の城郭の一部(現在の白石神社)が国の重要伝統的建造物群保存地区の選定区域に入る全国的にも珍しい立地であり、歴史的な町並みと中世の山城、そしてトレイルを歩き自然を満喫していただきたいです。

河内川ダム湖上アクティビティと山座熊川で遊ぶ!

熊川宿から車で10分程の所にある、河内川ダム(明神)湖で水上アクティビティ体験ができる「山座 Outdoors Base」そして素晴らしい山暮らしが体験できる「山座熊川」。

山座熊川では、ペットも同伴できる一棟貸しのキャビンサイト、シャワー・トイレ等の完備したキャンプサイト、山々が一望できるBBQサイトが完備。

そして、ダム湖をカヤックやサップで楽しめる「山座 Outdoors Base」熊川宿での文化体験と山座熊川での自然体験の両方を満喫して、日常から切り離されたゆったりとした時間を過ごして下さい。

お食事・お泊りも熊川宿で!

熊川宿

熊川宿内では、一棟貸しホテルも完備され、熊川宿に昔から伝わる「熊川葛」を使った葛料理や、鯖寿司を始め鯖にちなんだ料理も味わえます。他にも鰻や若狭牛、カフェやガレット等のお店などもあり、至れり尽くせりです。

また、忍者道場、彫刻体験、陶芸体験、リサイクル品の買取り・販売、ボディメイクジムなど体験もできるので、ゆっくり時間を過ごして下さい。

私たちがおすすめする「若狭町」の魅力!

熊川宿のある若狭町には、日本海と三方五湖の美しい景観が楽しめる、「三方五湖レインボーライン」、水月湖の湖底から採取された7万年の年縞(ねんこう)を見る事が出来る年縞博物館、縄文時代をテーマとした縄文博物館、名水百選に選ばれている瓜割の滝、透明な海と神秘の島めぐりなど見どころがいっぱいです。海と湖と里山のグルメでも楽しめます。

「熊川宿」の目指すあり方

熊川宿

先人たちの努力で、地域全体が国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受け、修理や修景を行い、美しい景観を維持すると共に、住民も一丸となってイベントを始めとするまちづくり活動に尽力をしています。

一方で、産業構造の変化や少子高齢化の影響に加え、伝統的な建造物群を維持する必要性から、二世代・三世代が同居しにくい特性もあり空き家や留守宅が増加しています。

美しい景観と、自然豊かな地域であり、色々な方に移住や出店いただき、より活性化させたいと思っています。 この伝建地区を維持していくためにも、より、多くの皆さんに訪れて頂いてゆっくりとした時を過ごして欲しいと思っています。

基本情報

マイカーでお越しの方

京阪神方面から

・京都東ICより西大津バイパス・国道161号を滋賀県高島市へ
 滋賀県高島市から国道303号を若狭熊川へ
【京都東ICより約1時間30分】・京都洛北より国道367号を北上
 大原・途中・朽木を経由して、保坂から国道303号を若狭熊川へ
【京都洛北より約1時間】

関東・中京方面から

・米原JCTより北陸自動車道を福井方面へ
 木之本ICから国道8・303・161号経由、国道303号を若狭熊川へ
【米原JCTより約1時間10分】・米原JCTより北陸自動車道を福井方面へ
 敦賀JCTから舞鶴若狭自動車道を小浜方面へ
 若狭三方ICから国道27号経由、国道303号を若狭熊川へ
【米原より約1時間20分】

北陸方面から

・北陸自動車道敦賀JCTより舞鶴若狭自動車道を小浜方面へ
 若狭三方ICから国道27号経由、国道303号を若狭熊川へ
【敦賀より約50分】
レンタカーをご利用の場合は、京都駅前または敦賀からご利用いただくと便利です。

公共交通でお越しの方

京阪神方面から

・東海道新幹線にて京都駅へ
 京都駅にて湖西線に乗り換え、近江今津駅下車
 近江今津駅よりJRバス若江線小浜駅行きに乗車、バス停「若狭熊川」下車
【京都駅より約1時間40分】

関東・北信越方面から

・北陸新幹線にて敦賀駅へ
 敦賀駅より小浜線に乗り換え、上中駅下車
 上中駅よりJRバス若江線近江今津駅行きに乗車、バス停「若狭熊川」下車
【敦賀駅より約1時間10分】

中京方面から

・北陸本線にて敦賀駅へ
 敦賀駅より小浜線に乗り換え、上中駅下車
 上中駅よりJRバス若江線近江今津駅行きに乗車、バス停「若狭熊川」下車
【敦賀駅より約1時間10分】
熊川宿沿いにはJRバス停が4ヶ所あります。JRバスも交通系ICカードがご利用いただけます。

熊川宿が受けている選定や認定一覧

  • H7(1995):歴史国道 選定(国土交通省)
  • H7(1995):水の郷百選 認定(国土交通省)
  • H8(1996):重要伝統的建造物群保存地区 選定(文部科学省)
  • H19(2007):日本風景街道 登録(国土交通省)
  • H20(2008):平成の名水百選 選定(環境省)
  • H27(2015):日本遺産 認定(文化庁)
  • R6(2024):日本遺産プレミアム選定(文化庁)

この記事を書いた人

nishihara