加賀藩お抱えの酒造会社「やちや酒造」の魅力を紹介!

2024.11.08

今回は石川県にある酒造メーカー「やちや酒造」さんを取材しました。石川県は美味しい水が豊富でお米の収穫も盛んなため、多くの酒造メーカーがありますが、その中でもやちや酒造は創業400年以上と非常に長い歴史を誇ります。

長い歴史を経て生み出されたやちや酒造のお酒は、生粋のお酒好きをも唸らせる味わいになっていること間違いなしです。金沢を訪れた際は、お土産のひとつとしてぜひ手に取ってみてくださいね。

やちや酒造これまでの歴史

引用:やちや酒造

やちや酒造の始まりは、なんと今から400年以上も前の1583年、今でも謎が多い歴史的大事件である「本能寺の変」が発生した翌年です。やちや酒造の創始者である「神谷内屋仁右衛門」が、前田利家公専用のお酒を造るため、金沢へ移住したのが始まりで、加賀藩お抱えの酒蔵といえるでしょう。

前田利家公といえば、織田信長と悪友だったとされるほど近しい関係であり、豊臣秀吉が自分の後を託した五大老の1人という、戦国時代の中心人物の1人とも呼べる人物です。そんな前田利家公が愛飲したであろうやちや酒造のお酒は、日本史好きならばチェックしておかなければならない逸品なのではないでしょうか。

その後、江戸時代になり、寛永五年(1628年)、「谷内屋(やちや)」の屋号と、加賀国の名前である「加賀」と、縁起の良い「鶴」をつけた「加賀鶴」の酒銘を当時の藩主である前田利常公より拝受し、現在に至ります。

やちや酒造では酒蔵見学を実施中!

引用:やちや酒造

やちや酒造では日祝日を除き、酒蔵見学を1日3回実施しています。(仕込期間中は午後のみ実施)
酒蔵見学は当日酒蔵を訪れてもできないため、酒蔵見学をしたい場合は必ず事前に予約してください。

酒蔵見学の予約は電話でのみの受付となっています。当日予約でも対応してくれるそうですが、準備や酒蔵の稼働状況により受付できない場合もあるそうなので、前日までには予約をしておいたほうが安心です。

見学では酒蔵やお酒が製造される工程を見学できるほか、利き酒体験もできます。見学時間はおよそ40分で、見学料は1,000円です。(2025年1月より1,500円です。)やちや酒造の酒蔵は江戸中期に立てられ、当時そのままの姿を残しており、荒っぽくカンナをかけた「ちょんな削り」と呼ばれる独特な表面仕上げとなっています。

文化庁登録有形文化財にも指定されている酒蔵は、典型的な商家の面影を残していて、建物前の街道は参勤交代の際の進路にも選ばれている由緒正しき場所です。

やちや酒造の酒造り3要素

引用:やちや酒造

お酒を製造するには、美味しいお米と綺麗でミネラルを多量に含んだ水、そしてお酒に命を吹き込む杜氏の存在が必要不可欠です。やちや酒造にはこの3要素がしっかり揃っているからこそ、400年以上愛される美味しいお酒が生み出されているのです。

やちや酒造では「酒造りは米作りから」と考えており、麹米・掛米ともに地元のJA金沢市・三谷支店「三谷やちや部会」に所属している12軒の農家との契約栽培による酒蔵好適米「五百万石」を中心に使用しています。吟醸酒は兵庫県産の「山田錦」から造られており、どの銘柄でもお米に関しては徹底的にこだわっていることがわかります。

美味しいお酒には清涼な水も欠かせません。やちや酒造のお酒は医王山水系の恵みを受けて造られています。水質はやや軟質で微酸性、年間を通して豊富な水を得られる石川県金沢という土地だからこそ400年もの間、美味しいお酒を造り続けることができているのです。

杜氏

杜氏は能登杜氏が務めており、酒米の持つ旨味を大切にした確かな酒造技術の持ち主です。

やちや酒造がある石川県金沢市の魅力とおすすめ観光スポット

引用:金沢旅物語

やちや酒造がある石川県金沢市は北陸地方随一の都市であり、新幹線の発着駅ということもあって近年は多くの観光客が訪れます。ひがし茶屋街、兼六園、金沢城では古き良き金沢の良さを知ることができますし、金沢21世紀美術館では最新のアートに触れることができます。

特にレアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール」は事前予約が必要なほど人気のスポットであり、SNSなどで映像を見たことがある人も多いのではないでしょうか。また、海鮮や佃煮、金沢カレーなどグルメの宝庫でもありますし、温泉地もあるなど、旅行を楽しむ場所に困ることはないエリアです。

基本情報

  • 所在地:石川県金沢市大樋町8-32
  • お問い合わせ:076-252-7077
  • 見学料:1,500円
  • 開館時間:13:00~16:00
  • 定休日:日祝
  • お車でお越しの場合:金沢東IC・金沢森本ICから約10分・金沢西ICから約20分
  • 電車でお越しの場合:路線バス(柳橋車庫、森本、福光方面行き)「鳴和」バス停から徒歩約5分・(御所、夕日寺方面行き)「大樋町」バス停から徒歩3分
  • 駐車場:あり
  • 地図:Googleマップ

まとめ

引用:やちや酒造

やちや酒造は戦国時代に藩主前田利家公専用のお酒造りを初めて以降、現在まで実に400年以上もお酒作りを継続している酒造会社です。お米には徹底的にこだわり、そして清涼で豊富な水と能登杜氏四天王の1人に数えられるほど優秀な杜氏の手によって生み出されたお酒は、生粋のお酒好きから高い評価を得ています。

これからも知る人ぞ知る金沢の名産品として愛され続けることでしょう。また事前予約が必要ではありますが、酒蔵を見学することも可能です。やちや酒蔵の酒蔵は有形文化財に指定されているので一見の価値ありです。

2024年1月の能登半島地震によって建物は多少被害を受けましたが、1月9日から通常営業を再開し、現在は見学もできるので、能登を応援するという意味でも、一度訪れてみてはいかかでしょうか。

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