留学エージェントの無料と有料はどう違う?6社の見積もりと収益構造から検証【2026年】

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2026.08.19
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留学エージェントには「手数料0円」を掲げる無料型と、サポート費を請求する有料型があります。ただしこのテーマ、調べても答えが出ません。無料型のメディアは「無料の方が手厚い」と書き、有料型のメディアは「無料は結局追加料金がかかる」と書くからです。どちらもエージェント自身が発信しているためです。編集部は同じ条件で6社のカウンセリングを受け、さらにエージェント側への取材も行いました。その結果から、両者の違いを構造で説明します。

この記事の調査について

  • 調査時期:2026年4月
  • 調査方法①:編集部員が6社の無料カウンセリングに実際に申し込み、受講
  • 調査方法②:夢カナ留学(有料型)の担当者への企業取材
  • 調査対象:夢カナ留学/スマ留/スクールウィズ/ラストリゾート/スタディーイン/タビケン留学
  • 相談条件:オーストラリア・ワーキングホリデー/2026年10月末までに渡航希望/予算100万円前後
  • 調査者:働きながら渡航を検討する社会人。海外経験は旅行程度

掲載している金額は、上記条件で1名が1回のカウンセリングを受けた際の記録です。時期・条件・担当者によって異なる場合があります。

この記事でわかること

  • 無料エージェントが無料で成り立つ仕組みと、紹介料の相場
  • 実際に6社から提示された金額(無料型と有料型の差)
  • 「無料の方が高くつく」場合がある理由
  • どちらを選ぶべきかの判断基準

結論:どちらが得かは「何を頼むか」で決まる

先に結論を書きます。無料か有料かという軸で選ぶと判断を誤ります。正しい軸は「何を頼みたいか」です。

頼みたいこと 向いているタイプ 理由
語学学校の手配が中心 無料型 学校から紹介料が入るモデルなので、手数料をかけずに済む
渡航前の英語学習・就職準備 有料型 学校経由の収益がないため、その対価を利用者が払う構造
学校を幅広い選択肢から選びたい 有料型も検討 無料型は提携校の範囲に限られる
とにかく初期費用を抑えたい 無料型 手数料分がまるごと不要になる
帰国後のキャリアまで設計したい 有料型 学校手配で完結しないサポートが必要になる

無料型が悪いわけでも、有料型が高いだけでもありません。収益がどこから来ているかで、得意な領域が変わるだけです。

無料エージェントはなぜ無料なのか

収益は語学学校からの紹介料

無料エージェントが手数料0円で運営できるのは、利用者ではなく語学学校から紹介料を受け取っているからです。この点はどのエージェントも説明しています。

問題はその紹介料が具体的にいくらなのかです。ここまで書いている記事はほとんどありません。編集部が確認できた数字を並べます。

紹介料は授業料の30〜35%という証言

夢カナ留学(株式会社Jstyle)の代表・安藤和隆氏は、ビジネス対談番組『PIVOT &questions』(2025年7月31日配信)で、業界の構造について次のように説明しています。

  • 今の日本の留学エージェントは、お客様が語学学校になってしまっている
  • 海外に行きたい人を集めて語学学校に送り、留学希望者が支払う授業料の30%から35%が紹介料としてバックされる
  • そこがメインのキャッシュポイントなので、いかに多くの留学希望者を同じ語学学校に送るかという発想になる
  • 結果として「語学学校に行けばなんとかなる」と案内されやすい

以下は同社側の見解であり、編集部が各社の契約構造を検証したものではありません。ただし同社は有料型なので、無料型を批判する立場にあることは踏まえて読んでください。

フィリピン留学業界からも同様の指摘

興味深いのは、まったく別のソースからも近い数字が出ていることです。フィリピン留学業界の関係者による指摘では、紹介料の相場について次のように説明されています。

  • 紹介料は生徒が支払う金額の30%前後
  • 人気が高く直接集客もできる学校では20%前後
  • 集客が難しい学校では45%を支払っているケースもある
  • 学校と寄宿舎を一体管理している大型校が多いセブ島では、紹介料率が高い傾向

具体例として、12週間の留学費用80万円を語学学校に支払った場合、24万円がエージェントの取り分になり、学校が受け取るのは56万円という試算が示されています。学校はこの残額から講師の人件費、校舎の家賃、食事の原材料費を出すことになります。

立場の違う2つのソースが、いずれも30%前後という数字を挙げている点は押さえておく価値があります。

この構造から生まれる3つの性質

紹介料モデルを理解すると、無料エージェントの得意・不得意が見えてきます。これは批判ではなく、構造の話です。

性質1:利用者の支払額は変わらない

まず重要なのがこれです。紹介料は学校が負担するため、利用者が払う授業料はエージェント経由でも直接申し込みでも基本的に同じです。むしろエージェントの割引が効いて安くなるケースもあります。

つまり「無料だから怪しい」という心配は不要です。学校手配だけを頼むなら、無料型を使わない理由はほとんどありません。

性質2:紹介される学校は提携校の範囲に限られる

収益が学校経由で発生する以上、紹介できるのは提携している学校だけになります。

編集部が実際に受けたカウンセリングでも、この性質は確認できました。スマ留は提携校がすべて同一料金という仕組みを持っており、これは「国と期間が決まれば費用が即確定する」という強みになる一方、学校の選択肢は提携校の範囲になります。

ネット上の口コミにも「学校の選択肢がもう少しあるとよかった」という声があります。特定の学校や地域にこだわりがある場合は、確認すべきポイントです。

性質3:送客の偏りが生じる可能性がある

ここが最も議論の分かれる部分です。

夢カナ留学への企業取材では、業界の課題として次の2点が挙げられました。

  • ワーホリ…現地で仕事が見つからない
  • 留学…留学先の日本人比率が高い

後者について同社は、他社は提携先に送客目標があるため、日本人が多いところに送らざるを得ない構造があると説明しています。夢カナ留学は日本人提携先の多くない学校へ送れるため日本人比率を下げられる、とのことでした。

またフィリピン業界の指摘でも、集客が難しい学校ほど紹介料率が高いとされています。これが事実なら、利用者にとって最適な学校と、エージェントにとって利益の大きい学校が一致しない場合があることになります。

繰り返しますが、これらは一方の当事者の見解と業界関係者の指摘であり、編集部が各社の契約を確認したものではありません。ただし構造として起こりうることは理解しておくべきです。

だから聞くべき質問は3つ

無料エージェントに相談するなら、次を聞いてください。

  • 「なぜこの学校を勧めるのですか」
  • 「他にどんな候補がありますか」
  • 「その学校の日本人比率はどれくらいですか」

理由を具体的に説明できるか、複数の候補を出せるかで、そのエージェントの姿勢が見えます。

有料エージェントは何にお金を払っているのか

学校手配の対価ではない

ここを誤解すると、有料型は「同じことをしてお金を取っている」ように見えます。実際は売っているものが違います。

編集部の企業取材で、夢カナ留学は「競合と比較して劣っていると感じる点」を尋ねられ、次のように答えています。

  1. 短期留学には向かない
  2. 他社は語学留学費用からキックバックを得るモデルだが、夢カナはサポート費用も含むため比較すると割高に見える
  3. 語学学校の手続きは、提携している他社の方が早い

2つ目が、この記事の核心にあたる説明です。手続き代行の対価ではなく、渡航前の英語学習と就職準備の対価として設計されているため、代行手数料だけを比べれば割高になるという構造です。

3つ目も正直な回答です。提携している他社の方が学校手続きは早い、と自ら認めています。

有料型が売っているもの

編集部が6社を回って確認した範囲では、有料型の提供内容は次のようなものでした。

  • 渡航前の英語学習(期間・形態は各社で異なる)
  • 渡航前の就職準備(模擬面接、英文履歴書の添削)
  • 帰国後のキャリア支援(企業紹介、面接対策)
  • 現地サポート

夢カナ留学の場合、渡航前にネイティブ講師との模擬面接を重ね、履歴書を数種類作成して印刷まで済ませて持っていくという設計でした。帰国後は専属のキャリアコンサルタントが企業紹介まで行います。

これらは語学学校の手配では発生しないサービスです。だから学校からの紹介料では賄えず、利用者が対価を払う構造になります。

【実測】6社の提示額を並べてみる

ここからが編集部の一次情報です。同じ条件で6社に相談した結果を、収益モデル別に並べます。

エージェント 提示総額 語学学校 渡航前の英語学習
スマ留 853,900円 豪4週間 アプリ+オンライン英会話 6ヶ月
スクールウィズ 約92万円 比1ヶ月+豪1ヶ月 マンツーマン週3回
スタディーイン 97万円 なし 6ヶ月
ラストリゾート 約100万円 豪4週間 1年分のマンツーマン英会話
夢カナ留学 948,967円 なし(原則) 夢カナEnglish 6ヶ月
タビケン留学 120〜130万円 なし 半年

注目すべきは「語学学校なし」の3社

この表で見るべきは金額の順位ではありません。語学学校を含まない3社が、いずれも高額側に位置しているという点です。

語学学校 該当社 提示額
あり スマ留・スクールウィズ・ラストリゾート 85万〜100万円
なし スタディーイン・夢カナ留学・タビケン留学 97万〜130万円

これは前述の構造で説明がつきます。語学学校に送らないなら紹介料が発生しないため、その分の収益を利用者から得る必要があるということです。

逆に言えば、語学学校に通う前提であれば、無料型のほうが総額を抑えやすいことになります。

タビケン留学のケースが示すこと

この記事で最も重要な事例です。

タビケン留学は「手数料無料」「最低価格保証」を掲げる無料型のエージェントです。ところが編集部に後日提示された金額は120〜130万円で6社中最高でした。

矛盾しているように見えますが、構造を理解すれば説明できます。

  • 同社の手数料無料は、語学学校の手配にかかる仲介手数料が0円という意味
  • 一方、編集部に案内されたのは「半年間の渡航前事前学習+ワーホリ」というプラン
  • つまり手配手数料ではなく、英語学習プログラムの対価が中心

「手数料無料」を掲げる会社でも、頼む内容によっては有料型より高くなるということです。

編集部員は「語学学校がないのにこの値段は高いと感じる」と記録していますが、これは「語学学校がないから紹介料が入らず、その分が利用者負担になる」という同じ構造です。

「無料なのに追加料金がかかる」は本当か

有料型のメディアでよく指摘されるのがこの点です。

「無料」を謳っていても、ビザ申請サポートや海外送金の代行に別途料金がかかるケースがある、という指摘があります。有料エージェントと同等のサポートを受けようとすると追加費用が発生する、という主張です。

編集部が確認した範囲では

編集部が受けた6社のカウンセリングでは、この点は明確に確認できませんでした。契約前の段階だったためです。

ただし各社の見積もりを見ると、「総額」に含まれる範囲が大きく違うことは確認できました。

エージェント 海外保険 航空券 現地の持参資金
スマ留 含む 含む 含まない
スクールウィズ 含む(26万円) 含む(約4.8万円) 含まない
スタディーイン 含む(25〜30万円) 含む(10万円・片道) 含む(20〜30万円)
ラストリゾート 含む(20万円) 含む(約10万円) 含む(30万円)
夢カナ留学 案内のみ 紹介のみ 含まない
タビケン留学 面談で提示なし 面談で提示なし 含まない

有料型である夢カナ留学は、保険と航空券を「案内」「紹介」にとどめていました。手配代行の対価が乗らないぶん、その部分は自分で安く済ませられる可能性もありますが、見積書の金額だけを総額だと思うと数十万円足りません。

つまり「無料型に追加料金がある」かどうかより、「どの型でも総額の定義を揃えて確認する」ほうが実務的です。

確認すべき項目リスト

無料・有料を問わず、次を確認してください。

  • ビザ申請サポートは無料か、別料金か
  • 海外送金の代行に手数料がかかるか
  • 緊急時サポートのデスク利用料があるか
  • 保険・航空券は手配代行か、案内のみか
  • キャンセル時にいくらかかるか

最後の項目は特に重要です。編集部が確認した範囲では、スクールウィズは出発前日でも3万円でした。同社の説明では他社では半額を取られるケースもあるとのことです。

どちらを選ぶべきか

判断の順序

次の順で考えると整理できます。

ステップ1:語学学校に通うか

通うなら無料型が有利です。学校から紹介料が入るため、手数料をかけずに手配できます。
通わないなら、その分の収益源がないため有料になるのが自然です。

ステップ2:渡航前の準備に何を求めるか

学校手配と滞在先の確保だけでよければ無料型で十分です。
渡航前の英語学習や就職準備まで求めるなら、その対価は発生します。

ステップ3:学校の選択肢にこだわりがあるか

特定の学校や地域に希望があるなら、その学校が提携先に入っているかを先に確認してください。無料型は提携校の範囲に限られます。

タイプ別の向き不向き

無料型 有料型
収益源 語学学校からの紹介料(30%前後とされる) 利用者からのサポート費
得意 学校手配、滞在先、ビザ、保険、航空券 渡航前の英語学習、就職準備、帰国後キャリア
学校の選択肢 提携校の範囲 制約が少ない(学校に行かない選択も)
費用 手数料0円 サポート費が発生
向いている人 費用を抑えて学校中心に留学したい 渡航後の就労やキャリアまで設計したい

迷ったら両方に相談してください

これが最も現実的な結論です。

編集部が6社を回って最も差が出たのは、金額ではなく提案の中身でした。同じ「予算100万円・オーストラリアでワーホリ」という条件から、2カ国留学、渡航前英語学習6ヶ月、語学学校4週間+就労サポートと、まったく違うプランが出ています。

無料型と有料型を1社ずつ受けるだけで、選択肢の幅が見えます。どちらも無料カウンセリングなので、比べるコストは時間だけです。

よくある質問

無料エージェントは怪しくないですか?

怪しくありません。紹介料は学校が負担するため、利用者が払う授業料はエージェント経由でも直接申し込みでも基本的に同じです。むしろエージェントの割引が効いて安くなるケースもあります。ただし紹介される学校は提携校の範囲に限られる点は理解しておいてください。

紹介料は実際いくらですか?

夢カナ留学の代表は公開番組で授業料の30〜35%と説明しています。またフィリピン留学業界の関係者からは30%前後、集客が難しい学校では45%のケースもあるという指摘があります。いずれも一方の見解であり、編集部が各社に確認したものではありません。

有料エージェントは何にお金がかかっているのですか?

学校手配ではなく、渡航前の英語学習、就職準備、帰国後のキャリア支援などです。夢カナ留学自身も「他社は語学留学費用からキックバックを得るモデルだが、夢カナはサポート費用も含むため比較すると割高に見える」と説明しています。

「手数料無料」なら安いということですか?

そうとは限りません。編集部が相談したタビケン留学は手数料無料を掲げていますが、提示額は120〜130万円で6社中最高でした。案内されたのが渡航前の英語学習プランだったためです。手数料無料が指しているのは学校手配の部分だと理解してください。

無料エージェントは追加料金がかかりますか?

ビザ申請サポートや海外送金の代行に別途料金がかかるケースがあるという指摘があります。編集部は契約前の段階だったため確認できていません。無料・有料を問わず、ビザ申請・送金代行・緊急デスク利用料・キャンセル料の4点は事前に確認してください。

結局どちらがおすすめですか?

語学学校に通うなら無料型、渡航前の準備や帰国後のキャリアまで求めるなら有料型です。ただし1社だけで判断しないでください。どちらも無料カウンセリングなので、両方のタイプを1社ずつ受けるのが最も確実です。

まとめ

無料エージェントと有料エージェントの違いは、サービスの質ではなく収益構造にあります。

無料型は語学学校からの紹介料(30%前後とされる)で運営されています。だから学校手配は無料でできる一方、紹介できるのは提携校の範囲になります。

有料型は学校経由の収益がないため、渡航前の英語学習や就職準備といった学校手配では発生しないサービスの対価を利用者から得ています。同社自身が「代行手数料だけを比べれば割高に見える」と認めているとおりです。

そして編集部の実測で明確になったのがこれです。

語学学校を含まない3社(スタディーイン・夢カナ留学・タビケン留学)が、いずれも高額側の97万〜130万円に位置していた

語学学校に送らないなら紹介料が入らない。だからその分を利用者が払う。この一点で、金額の差はほぼ説明がつきます。

最後にもう一度。「無料か有料か」で選ばないでください。選ぶ軸は「何を頼みたいか」です。学校手配が中心なら無料型、渡航前後の準備まで求めるなら有料型。そして迷ったら、両方のタイプを1社ずつ受けてみてください。


本記事に掲載している料金は2026年4月時点で編集部が各社のカウンセリングを受けた際の情報です。紹介料の相場に関する記述は、夢カナ留学が公開の場で語った内容および業界関係者による指摘であり、編集部が各社の契約構造を検証したものではありません。実際の料金は渡航先・時期・期間・為替・キャンペーンによって変動します。

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kawaguchi

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