愛知県春日井市の「泰岳寺」のななめうえの魅力を紹介!

2024.09.11 kuroo

愛知県春日井市にある泰岳寺さんは、室町時代に創建された非常に歴史あるお寺で、境内では定期的にさまざまなイベントを実施しています。

今回は泰岳寺の住職にインタビューを敢行。その際にご回答頂いた内容をもとに、泰岳寺さんと泰岳寺さんがある春日井市の魅力を紹介します。

回答者様のプロフィール
1983年愛知県内にある臨済宗妙心寺派の泰岳寺に生まれる。慶應義塾大学理工学部情報工学科・花園大学文学部国際禅学科卒業後、名古屋にある徳源寺専門道場で禅修行。2010年に泰岳寺副住職、2016年に妙心寺派布教師、2024年に泰岳寺住職となる。著書を4冊発行しており、メディアにも多数出演。

泰岳寺の歴史と概要

引用:泰岳寺

泰岳寺は1486年に開創され、初代住職は仁済宗恕禅師が務めていました。泰岳寺は臨済宗妙心寺派に属しており、禅の教えをはじめ、檀信徒の教化に努めています。ちなみに檀信徒とは、お寺に支援する檀家や信者など、仏教に帰依してお寺や教団を護ってくれる人たちのことを指した言葉です。

現在の建物は、泰岳寺が開創500年の1986年を機に、本堂を含めてすべての建物が改装されたもの。山門だけは、それ以前に名古屋城の三の丸近辺にあった武家屋敷から移築されたと言われています。

境内には稲荷神社もあり、泰富稲荷と称して京都にある伏見稲荷から分身をいただいていて、天下泰平や五穀豊穣を願うためにお参りされています。

泰岳寺で注力しているイベントなど

引用:泰岳寺

泰岳寺ではさまざまなイベントを実施していますが、なかでも力を入れているのが、坐禅会と写経会です。泰岳寺は禅の心を伝えるお寺ということもあって、毎月末の土曜日に坐禅会と写経会を実施しています。

この坐禅会と写経会は老若男女問わず、さらには檀信徒に限らず希望者なら誰でも参加できるイベントで、毎回30名程度の参加者を募り、参加者は心豊かな時間を過ごすことができます。

また、墓地や納骨堂も隣接しているので、永代供養などさまざまな形でご先祖様の供養を依頼することも可能です。

住職がおすすめする、泰岳寺の見どころや魅力

引用:泰岳寺

泰岳寺はイベントだけではなく、敷地のあらゆるところに魅力が詰まったお寺です。住職に泰岳寺を訪れた際に是非見て欲しいおすすめポイントをお聞きしたので紹介します。

重要文化財の本尊様

泰岳寺の本尊は木造の聖観世音菩薩坐像です。本尊は春日井市の重要文化財二指定されていて、泰岳寺が開創と共に500年、同じ場所で安置されています。

法華経において観音菩薩は三十三通りに姿を変え、火難・水難・盗難といった災難を救い、人々の悩みを解消してくれると解かれています。

聖観世音菩薩坐像は、江戸時代末期に制作された蓮華座に結跏趺坐(仏教で修行するときの座り方)しています。右手は肘を曲げて手のひらを前にして立てる施無畏の印を結んでおり、左手は蓮華をお腹の前に持ってきている、といった姿です。また、首飾りと腕輪には真鍮が使われています。

本尊の体は細身で自費に富む柔和なお顔をしていますが、全体的に形式化しており、江戸末期頃の特徴を有している坐像です。

広くて清々しい境内

泰岳寺の本堂と庫裡(寺内の居間に該当する場所)は、とても広い境内の中に建てられています。

泰岳寺の周辺はあまり高い建物がありません。泰岳寺の敷地内に入ると木々に囲まれていることもあってか、とても清々しい気持ちになれます。

本堂の屋根は本瓦葺きになっていて、瓦の成す流線型がとても美しいので、泰岳寺を訪れた際は、ぜひその美しい本堂を写真に残してみてくださいね。

樹齢500年の銀杏の木

引用:みつける春日井

泰岳寺の敷地内には緑が生い茂る自然溢れる環境ですが、その中にひときわ目立つ大きな銀杏の木があります。この銀杏の木は開創とともにこの地に植えられており、樹齢は500年以上にもなります。

春日井市の保存樹にも指定されているのですが、500年以上経過した今でも元気に成長し続けているんです。毎年秋になると銀杏が実り、その黄色い葉は鮮やかに境内を彩ってくれます。

そして、銀杏の大木のすぐ近くには、開創500年を祝って植樹されたメタセコイアの木も。今では泰岳寺でもっとも背が高い木となりました。まるでクリスマスツリーのようなとても美しい形は、銀杏の木とはまた違った魅力があります。

住職が感じている春日井市全体の魅力

引用:みつける春日井

春日井市は、自然と町がとてもよいバランスで共存していて、とても住みやすい街です。

春日井市は約31万人が居住していますが、落合公園や朝宮公園など自然豊かで大きな公園が複数あり、子育て世帯がお子さんの遊び場所に困るようなことはまずないでしょう。

また、5月にはワイワイカーニバル、10月には春日井まつりと、大人も子どもも楽しめる大規模イベント行事も定期的に開催しています。

JR中央線が通っているため、名古屋へのアクセスも抜群であり、さらに名神高速道路の春日井インターチェンジや名二環など自動車専用道路も整備されているので、交通の利便性も優れた街です。

今後どんな施設にしていきたいか

泰岳寺は、住民の心の拠り所となる場所でありたいと考えています。元来、仏教は心安らかに生きることを目的に生まれた宗教で、それが先祖崇拝とつながり、現在のようにお墓を携えた先祖供養が中心の場となりました。

これからも積極的に坐禅会や写経会などの行事をおこない、現代人にとって身近な心の安らぎとなれる場所にしていきたいと語っておられました。

また、マルシェやヨガ教室、落語会などお寺や仏教関連以外のイベントも積極的に実施して、お寺や仏教に関わりがなかった人ともご縁を育める場所にしたいとのことです。

この記事を書いた人

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